カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

可哀想だたあ惚れたつて事よ、あるいはPRODUCE48&第10回AKB48世界選抜総選挙感想

余談

博多座公演もはや3年前。これ以来、アイドルのイベントには参加していない。妻の現在の夢の一つに「AKBグループの公演を見る」があるらしいので、なんとか実現させたいものである。

妻の中でアイドル熱が再燃しているらしく、ここ最近でHulu配信のアイドル番組をザクザク見た。「さしきた合戦」「今夜はお泊りッ」「セトビンゴ!」など。もう完全に同世代というか妹というか親戚の子どもみたいな感じになっていて、ただただ「がんばれ…」という気持ちになる。目下の希望は「にいがったフレンズ」がHuluで配信してくれることです。

 

本題

PRODUCE48が日韓同時放送するという。

鹿児島の誇るアイドル・宮脇咲良さんが楽曲でセンターを務めるという話は聞いていたが、詳細は全く知らなかった。というか楽曲が出来ていてセンターも決まっているということは知らないうちにもう終わっているものだと思っていた。

そうではなく、収録されたエピソードを配信し、そのタイミングでリアルタイムで投票を行い、その結果によって以降のメンバーの生き残りが決まるというサバイバル番組ということを知り、またその初回放送が間もなく行われるということを知ったのは先週の木曜日であった。

ちなみに下記が楽曲である。とてもネコネコカワイイですね。あくまで暫定の序列であり、ここからいろいろな変動が――もちろん人数の絞り込みも含め――行われるのであろう。最初は圧巻の96人である。


[ENG sub] PRODUCE48 [최초공개] 프로듀스48_내꺼야(PICK ME) Performance 180615 EP.0

放送されるのはBSスカパー!であり、選抜総選挙も同様。ということで2週間無料お試しを使って乗り切ろうと考えていたら選抜総選挙は無料お試し対象外であってやはりうまく出来ている。観念して基本パックを契約した。

PRODUCE48#0感想

そもそもPRODUCE48とは、先程も少し述べたが、アイドルデビューを目指すサバイバル番組である。そういうコンセプトである韓国の人気番組「PRODUCE101」シーズン3にAKB48グループのメンバーを含めた、96名でスタートして、最終的には12名でのアイドルデビューを目指す、というコラボレーション企画として「PRODUCE48」が生まれた、ということであるらしい。

ということで、PRODUCE48#0は前回のシーズン2(男性アイドルグループデビューに向けたサバイバルであった)のメンバーが司会となってPRODUCE101シリーズのコンセプトや、PRODUCE48参加者のピックアップなどを中心として話が進んでいく。有り難いことに字幕がついているのだが、どことなく機械翻訳というか忍殺感というか味わいのある翻訳であり、ちょっと気になる頻度で誤字脱字文字化けがあったりする。まるまる字幕がないところもあったりする。まだ手探り段階なのだろうが、ここはもっと改善が見られれば良いなと思った。

司会の男性メンバーのことは全く知らなかったのだが、サバイバルを勝ち抜いただけあって、60分見終わるころには不思議と愛着がわいてきたりする。

参加者のピックアップ動画で特に気になったのはこちら。


[ENG sub] PRODUCE48 AKB48ㅣ코지마 마코ㅣ너구리가 있으니 안심하라구! @자기소개_1분 PR 180615 EP.0

参加者のPR動画はyoutubeに掲載されているのだが、まず目を引くサムネイルにしているのが上手い。また、「たぬき顔」は以前、彼女のコンプレックスだったのだが、それによって認知されることを受け入れ(前述した男性アイドルたちにも「たぬき顔で有名」として認知されている)、強かに利用したところにアイドル力を感じる。

PRODUCE48#1感想

さていよいよ本番、23時から翌1時半までという狂気の沙汰の放送枠だが、妻と2人ばっちり最後まで視聴してしまった。

正直なところ我々夫婦はK-POPには全く疎いので、韓国サイドの参加者(練習生と言われていた)や、その所属事務所の力関係などは全く分からず、とにかくそのルックス、スタイル、ダンスや歌唱スキルのレベルの高さに圧倒され続けた。

練習生たちは審査員たちの前でアピールし、それによって暫定的にA~Fのクラスにランク分けされる。最初の試練というわけだ。

その高いレベルで次々とA,Bクラスに振り分けられる韓国練習生たち。その中で、筆者のような門外漢から見てもどうみても残念な歌、ダンスをする、ルックスは百点満点の練習生たちは容赦なくFクラスが突きつけられていく。

戦慄する日本練習生=AKBグループの参加者たち。最初に舞台に立ったチーム8の2人は紹介で「日本でダンスバトルとボーカルバトルの1位にそれぞれなったことがあります」と最大限にハードルを挙げられる。が、それはAKBグループの内輪番組の1企画に過ぎず、気の毒になる下駄の履かせ方である。その先入観も仇になったのか、2人の評価はFとD。審査員からは「舞台に上げられるレベルに達していない」という厳しい言葉が出る。その後もAKBグループへの酷評は続く。「ダンスがあっていない」「オーディションで何を評価されたのか?」 などなど。メンバーの目から次々と涙がこぼれていく。

そんな中、「日本のアイドルは正確さよりも愛嬌」というフォローをすぐに打ち出した今田美奈さんは素晴らしかった。

アイドル達も、そして審査員も「求められるアイドル像」の日韓の違いに戸惑う中、あるアイドルが彗星のように現れる。

 
PRODUCE48 [1회] ′감기는 아닙니다!′ 스튜디오를 장악한 허스키 보이스ㅣNGT48야마다 노에 180615 EP.1


NGT48 Team NIII 山田 野絵 (NOE YAMADA)

山田野絵さんである。彼女の登場により、場は一気にアイスブレイクし、誰もが笑顔になる。そうなんだよな、と思う。アイドルって、皆を笑顔にするお仕事なんだよなと。

その瞬間、会場の誰よりも山田さんはアイドルであった。審査員ははじめAクラスの判断を下すが、なんだかんだでCクラスとなる。それでも今までの最高評価である。

また、直前で韓国練習生とまさかの「ダンシング・ヒーロー」被りをした竹内美宥さん率いるユニットも素晴らしいジャズ・アレンジで審査員たちを惹きつけた。


PRODUCE48 [단독/1회] 셀럽파이브의 재해석ㅣAKB48타케우치 미유, 고토 모에, 이와타테 사호 180615 EP.1

しかし未だに、A、Bクラスを獲得できない中、いよいよ超選抜の松井珠理奈さん、宮脇咲良さんが舞台に上がる……ところで次回へ。引きが上手い。

ちなみに今回放送中に集計された投票では宮脇咲良さんが1位であった。

とにかく美少女たちがわちゃわちゃするという状況に圧倒され時間がものすごい勢いで過ぎていった。韓国練習生のバブリーダンスに活路を見出した歴の浅いユニットや、有名グループに入りながら半ば飼い殺しにされていた暫定センターなど、96人それぞれのストーリーをもっと知りたいと思う。常に右下あたりに名前が出ているとすごく有り難いのだが……。

審査員の皆さんも正しくプロ、といった形で厳しさがありながらも、しかしそこから引き上げて見せるという自負も感じられてよかった。果たしてどんなレッスンが待っているのだろう。

韓国のアイドルは客前に出る前に「完成」されるが、日本のアイドル(少なくともAKBグループにおいて)は発展成長するところに意義がある、という違いが明瞭に表れていて興味深かった。ここからどうやってMVの完成度に繋がるのか。来週以降を楽しみに待ちたい。

第10回AKB48世界選抜総選挙感想

○第100位 大家志津香さん

悲願の再度のランクイン。100位という順位のバラエティでの使い勝手の良さ。最高の武器を手に入れたのではないだろうか。指原莉乃さん&HKT48による投票配信も記憶に残った。

○第99位 石田千穂さん

もっと上かと思っていたので意外。個人的にはSTU48で一番美人さんだと思う。

○第94位 馬 嘉伶さん

台湾は妻が思い入れのある土地であり、現在のチームに所属するまでの紆余曲折もあり去就が気になっていたメンバーなのでランクインしたことがとてもうれしい。

○第91位 山田野絵さん

PRODUCE48の放送がもう少し早かったら、もっと上に行けていたのではないか。スピーチも面白かった。「面白い空気」をこの段階で纏っているのはすごい。今年絶対に外せないメンバーだと思う。

○第85位 下野 由貴さん

ついにランクイン。1期生の安定感で今後もHKT48を支えてほしい。

○第74位 瀧野 由美子さん

直前のSHOWROOMではちょっとネガティブな感じで、スピーチもちょっと上の空の感じがあった。SHOWROOM選抜も外れてしまったこともあり、やや心配。現状に満足してほしくはないが、気負いすぎないでほしい。WRD48にも選抜されたし、踏ん張りどころである。

○第73位 秋吉優花さん

痛みに耐えてよく頑張った。感動した! 本当はもっと美人さんなのにちょっと顔パンパン気味で残念。

○第69位 小熊 倫実さん

妻の中で今最も熱いと思われるメンバー。フワフワしていてしぐさがとても可愛らしい。NGT48とは違う、選抜でどのようなカラーを見せてくれるのか楽しみ。

○第37位 中井 りかさん

SHOWROOM選抜1位でありながら、運営をしっかり批判したり、事前に話して文春砲つぶしをするなど、立ち回りが相変わらず飽きさせない。SHOWROOMがなければアンダー入りも十分可能性があったのでは。半同棲とのうわさがあるが果たして。

○第30位 加藤美南さん

推され方と順位がやっと追いついてきた感じ。キャプテンとしてどう成長できるかで来年の総選挙の結果は全く形を変えるのでは。とりあえず髪型は一体何があったのか気になって仕方がない。

○第16位 本間日陽さん

本間さんがセンターを務めた「春はどこから来るのか?」の歌詞ではないが、いつの間にかどんどん綺麗になっていて驚く。小熊さんもそうだが、さしきた合戦のころと比べると隔世の感がある。


〈期間限定〉 NGT48 3rdシングル「春はどこから来るのか?」MUSIC VIDEO Full ver. / NGT48[公式]

s○第15位 古畑奈和さん

選挙期間中の騒動からの逆転ホームラン。そのばたばたがなければ地元名古屋であるしもう少し上に行けたのでは……と思えてしまうのがちょっと残念。

○第11位 惣田 紗莉渚さん

速報圏外からの選抜入りという史上類を見ないジャンプアップ。その分、選挙期間中のことが今後もチクチク言われそうなのはちょっと心配であるがファンの熱量は十二分に伝わった。

○第10位 田中美久さん

やったー! 選抜やったー!

そういうわけで筆者の世に言う推しメンは田中さんであって微力ながら投票をしたりもしたのでこの結果は大変うれしい。毎回全体的なボーダーが上がっているので、今回は20位~15位くらい……正直選抜に入れるかどうか……本人も言及していたが、「届きそうで届かない」ことが多く、今回も…と思っていたのでこの大躍進は見事だった。このあたり、田中さんが目指すメンバーの一人でもある柏木さんが神7の壁を突破したときのような感動があった。あるいは速報で17位だったことが一層ファンを奮起させたのかもしれない。

番組ではお父さんをくさすことも多いが、今回は素直に感謝していたことも印象的。

本当にめでたい!

○第9位 矢吹奈子さん

もう「なこみく」がここで並んでいるというのがエモい。今後ともその対称性でHKT48のみならずAKBグループ全体を引っ張っていってほしい。田中さんのお父さんに対して、矢吹さんはお母さんに言及しているのも好対照。

○第5位 岡田奈々さん

AKB48及びSTU48内で一番ということで求められるもの、自らに求めるものが多くなってしまって大変だと思うが真面目一辺倒でありながらユーモアを感じさせるあえて「オタク」呼びでのファンへのエールは素晴らしかった。今回のベストスピーチでは。

○第4位 荻野由佳さん


<期間限定>NGT48『世界はどこまで青空なのか?』MUSIC VIDEO Full / NGT48[公式]

情念のアイドル荻野さん。本当はもう少し一段ずつ上がってくるタイプのアイドルなのではないか、と思いもするのだが、前回の大躍進を自分なりに消化し、昇華しているようで安心。彼女もどんどん綺麗になっている。

普通の少女がアイドルに、という現在のAKBグループで最もAKB的なアイドルだと思うので今後も頑張ってほしい。上記MVはまさに「AKB系アイドルになるということ」を表現しきっていてスゴい。

○第3位 宮脇咲良さん

「バック・トゥ・ザ・さくら」という企画をされていたころからずっとファンで、同郷ということもあり応援しているのだが、(妻は握手会にも参戦したりしている)前回より大幅に票を伸ばしても1位には届かなかった。

本人は悔しいと思うが、立派な結果だと思う。少なくとも謝るようなことは何もないはずだ。彼女が一番、「指原さんの幻影」と戦っているように思う。早く脱却してほしい。少なくとも以前の彼女なら、これもまた「PRODUCE48」のストーリーの一つになると賢く考えることが出来たはずだ。

スピーチで背中を見せることに言及しておきながら、体調不良等やむを得ない事情があったのかもしれないが、フォトセッションを欠席してしまったのは残念だった。

一人のアイドル宮脇咲良として、気負わず頑張ってほしいと思う。

○第2位 須田亜香里さん

圧巻であった。一度崩れかけたものをしっかりここまで、雨降って字で固まるを地で行ってやり遂げた。もちろん本拠地ブーストもあったにせよ、ここまでとは。外仕事を多くこなすからこそ、グループへ苦言を出した。これは前述したAKB内輪番組の企画が独り歩きしてしまうことへの危惧ともとれる。ここまで上り詰めた人間だからこそ、外へ目を向けなくてはいけないという言葉が重く響く。放送後のAKB48SHOWでも松井さんへのフォローが印象的であった。

○第1位 松井珠理奈さん

悲願である栄冠をついに手に入れた。燃え尽きてしまうのでは……と思えたが、今のところその心配はなさそうである。ただ、総選挙後の生放送ではさすがに電池切れのようであったが……。長期政権になるかどうかはプロレス的な言動をどこまで曲解されないか、ということにかかっているように思う。熱い気持ちを言葉にしっかり落とし込むトレーニングが今よりもっと必要になるだろう。そういう時、須田さんや宮脇さんが上手くフォローしてくれたらよいのだが。

〇全体として

地元開催ということもあり、いつも以上にSKE勢が存在感を放っていた。基本的にはスピーチも皆さんそつなく、安心してみていることが出来た。初めて最下位からリアルタイムで見たが、回の方が時間が短い分、端的にまとまっていてわかりやすい。

後は後追いのスキャンダルなどでがっかりしたくないなあと思う。

蛇足・圏外だけど筆者が今後来る…! と思っているメンバー


STU48 甲斐 心愛 (KOKOA KAI)

甲斐心愛さん、カープ女子なんて生易しいものではないカープキ…ファン。普通14歳のお嬢さんがノムケン引退スピーチをパロディしますか? いや広島県の女子ならするかもしれないけど……セトビンゴ、STU裏ストーリーを見るにつけどんどん好きになってしまうアイドル。絶対隣の席にいたら勝手に消しゴム借りていくタイプのアイドル。オーディションを受けた理由が高校面接の練習というから本物である。応援していきたい。