カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

うるう日が過ぎたら遠くの街へ行くのかい

今週のお題「うるう年」

愚痴

あほ程忙しい。ブログを書いている場合かと言われるかもしれないが残業一時間以上を基本的に禁止していただいているのでのこのこ帰ってくるわけである。どこかでリセットしたいのだがそのリセットするための段取りを組む時間がない。とりあえず明日で無理やり区切りをつける予定。義実家に帰省したいので。

仕事の各々はやりがいがあり楽しいのだがしかし自分のペースでコントロールできないのが筆者のようなキャパ狭男には大変しんどさがある。中小企業の辛さ、自分がパフォーマンスが低下すると目に見えて影響が出て迷惑をかけてしまうのが辛い。それで委縮してさらに事態を悪化させてしまいそうなのが怖い。

多くの読者諸賢がそうであるように業務の負荷がコロナによって増大し、その負荷を軽減するための休日の娯楽もまたコロナによって収奪されるという事態が連鎖して己のはらわたのデトックスの機を失い続けている日々、視野が狭くなり、悪循環に気付きながら改善できないもどかしさを何とか解消したいものである。

その辺のこともあり、なんとか帰省したい。いや、帰省する、という気持ちで頑張りたい。明日は五時半、明後日は四時起きである。

本題

愚痴が、ながくなった。本題というほどのものでもないのだけれど。

うるう年である。弟は前日の28日生まれで、あわや一日違いで今年で5歳になるところだったと考えるとちょっと面白い。ところで我が家は三兄弟であり医療関係者の父母を持った影響かまんまとそれぞれ何かしらの形で「いのち」にかかわる仕事に携わらせてもらっているが(まあそういういい方したらこの世に「いのち」にかかわらない仕事なんてないような気がするが)すなわちそれぞれの形で業務にダイレクトに影響が出ているので兄弟LINEも死屍累々である。愚弟ども、生きろ。実を言うと兄はもう駄目です。

三馬鹿兄弟のことはいいのである。今回のお題は「うるう年」ということで、最近は日にちだったり行事の指定があるとtwilogを掘るようにしているのだが、そこで一つの気づきがあった。

 社長! こいつ三年間しかついてきませんよ!(チクリ)

と、本題はそこではない。

 こいつ楽しそうだな……。

ともあれ、今より二つ前のうるう年、八年前のうるう日に筆者は何をしていたか。

 引っ越していたのであった。

ではひとつ前のうるう年はどうであったか。

 引っ越していたのであった。

では今年のうるう年、筆者はどうであるか。

 引っ越すのである。(写真は引っ越しとは関係なく我が家のしろいものゾーンのじまんです)(かわいくないですか?)

 

何やらそういう波長がうるう年には発生し、筆者を引っ越しさしめるのかもしれぬが、今度はローンソルジャーとはいえ自分名義の家への引っ越しになるので十回くらいそこでうるう年を迎えたいものだと思う。次回のうるう年はメンバーが増えていると楽しいかもしれない。増えていなかったら夫婦がそれぞれ1.5倍ずつ日々を楽しく過ごしていたのかもしれない。来年の話をすると鬼が笑うらしいので、だいぶ先の話をしてしまって鬼の腹筋が心配である。魔の節分から一月余りたってようやく持ち直したと油断した時にこの一撃はきつかろう。頑張れ鬼。そもそもの来年の話で笑うお前サイドにも問題がある。なんだその性癖。

蛇足:うるう日の筆者たち

twilogには同じ日のツイートを年をまたいで表示できる機能があるのでせっかくなので活用してみた。

 結論:八年かそこらで人間の質は変わらない

 

さかのぼっている途中でうっかり前日のツイートを見たりもした。

今年もあのキャンパスに桜は咲くのだろうか。鹿児島の桜は早く、入学式どころか卒業式よりも早いこともある。そもそも入学式も自粛されるのかもしれないが、しかし筆者は大学のキャンパスにやってきて、創作の世界、TVの向こう側の話だと思っていた「入学式の満開の桜」に感動したことを今久方ぶりに思い出した。Twitterこそしていなかったけれど、そういえばその地に降り立った年――鹿児島から引っ越したのもうるう年(2008年)であった。

そうして自分でも不思議だったのは、写真のメインの桜よりも、見切れている白いベンチが筆者の心を強く揺さぶったことであった。何も気に留めていなかった、誰かが、ある時は自分が、座って談笑していたベンチ。ああ、大学時代の友人、T、S、O。他、愛すべき阿呆たち。お前がリプトンのミルクティーをこぼした。おれがシャー芯をぶちまけた。あいつが無造作に積んだレジュメが風で吹き飛ばされていった――あの白いベンチを見るだけで人は泣くのかよ? 驚くべき脆弱性だよ。今、写真を見比べてそういえばベンチの位置変わってたんだな、くらいのうろ覚えぶりだったというのに、だ。

深夜のせいか、疲れのせいか、年のせいか。何が筆者をそこまでのサンチマンタリスムに至らせたかはわからないが、ただ一つの揺ぎ無い真実としては今、さらに右に見切れている学食の肉うどんがとても食べたい、ということである。さようならあの時の広島。明後日会いたいです、今の広島。

f:id:kimotokanata:20200306003012j:plain

画質に時代を感じる


桜の季節 / フジファブリック

 

ピンク色の愛じゃなくても――シブヤドラパ「マリオネットの孤独と涙と希望と」ネタバレ感想・妄想・考察

【Amazon.co.jp限定】ヒプノシスマイク シブヤ・ディビジョン 「Fling Posse –Before The 2nd D.R.B-」(全巻購入特典:「『SIX SHOTS COMPLETE BOX』MAD TRIGGER CREW ver.」引換シリアルコード+「オリジナル・チケットホルダー(シブヤ・ディビジョンver.)」付き)

ちゃんとカンカン帽をかぶる夢野先生、律儀ですね。

余談

実はメットライフドームで開催されるライブに当選していて、億年ぶりの有給を(一応言っておくが筆者が働いている職場は有給消化率はとても高く、筆者がエリクサーをため込むタイプなので使っていないだけ)取得して参戦するつもりでいる。

が、未だ予断を許さぬ状況、この南の果ての地ですらイベントがどんどん中止されている中、果たして開催されるのか、開催されるとして参戦したものかどうか、今になって迷いが出ている。

前回がライブビューイングでも大変素晴らしかったので現地参加、しかもこの間は聞けなかったバトルグラウンドということでワクワクが果てしなかっただけにこの状況は大変つらい。また、地方の哀しさ、参戦のために諸々が犠牲になってもいる。

どちらにせよ早めのアナウンスを期待したいと思う。先週は鹿児島ラーメン王決定戦が直前の中止でめちゃくちゃ悲しかっただけに。

↓前回ライブ感想記事

 

kimotokanata.hatenablog.com

 

本題

「Fling Posse -Before The 2nd D.R.B-」ドラマトラックのネタバレがあります。

今回のバトルシーズン、運営は確実にシブヤに勝たせに来ていると思うのだが、そういったうがった見方、あるいは聞き方をしていた筆者であっても今回のドラマパート、いわゆるドラパは素晴らしく、ありていに言えば「エモい」ものであった。

とりあえず先に、以前書いた考察なのかなんなのかの記事を貼っておく。

 

kimotokanata.hatenablog.com

 ヒプノシスマイクのストーリーは伏線というよりは布石が多くて、割とわかりやすく筋はこうですよ、というのを公式が導いてくれているタイプだと考えている。

ただ、時々そこ急にそう展開する? みたいな後載せサクサクがあったりする。今回で言うところの「兄」がそうであろう。

「夢野幻太郎」と飴村乱数。年齢が同じ二人は「夢野幻太郎」の作品の数々が示唆するように双子なのではないか、という考察がしばしばなされていた。

他方、筆者が前回記事でもそう書いたように病床の「友人」自体が本当の夢野幻太郎ではないか、という考察もまた華やいでいたように思う。

そこに今回、ドラマパートで病床にある人が「夢野幻太郎」が「兄」と呼ぶ人物であり、また中王区によって寝たきりに成り果てたようである、という言及がなされる。

加えて「自分は夢野幻太郎ではない」と告げた後いつもの「嘘ですけど」はない。

つまり夢野幻太郎は将太の寿司で言うところの(なんでこの人いつも将太の寿司でたとえるの?)切島傀なのではないか……? という推論が成り立つのである。

「夢野幻太郎」は本当の夢野幻太郎の双子の兄弟であり、中王区の何某かによって倒れた本物になり替わった。編集者たちから気付かれていないのも双子だから入れ替わりが自然だったからである。そして「夢野幻太郎」は本物の姿でもって行動することによって中王区を挑発しているのではないか――と。

そして先ほどの『飴村乱数と「夢野幻太郎」双子説』は、飴村乱数は本物をベースとしたクローンであり、その代償として本物が病床にある――とすればすべてのつじつまが合うのである。「夢野幻太郎」の楽曲タイトルが「萼」=「台」であることも、本物がクローンの「土台」であることを示唆しているように思えるではないか。

 思えば最初のディビジョンCDで飴村乱数への詮索を「夢野幻太郎」が行うのを飴村乱数が警告したのは、それが「兄」のことにも繋がってしまうからだったのかもしれない。(「夢野幻太郎」は兄が何かしらの実験の犠牲者だと知ってはいても詳細は知らないのだろう)

それにしても秘密の共有を率先してやる辺り、「夢野幻太郎」は二人のことを本当に仲間だと思っているのだな、と感じられ、それだけに最初のすれ違いや、今後の展開を思うと悲しい。

しかし感嘆させられたのが白井悠介さんの凄さで、いつもの二面性に加えた生への渇望、「安定した飴村」の演じ分け、そして刹那の友が流星の絆を得ていくまでの心境の変化など、声でここまでのことができるのかとしみじみ思わされた。楽曲の「ピンク色の愛」も視聴部分の不穏に満ちた展開からの最後の流れがとても良く、ドラマパートを聞いた後だとまたひとしおである。

清々しいまでに一本筋の通ったダメ人間である有栖川帝統はやはり東方天乙統女の息子なのかな……といったところだがそれだけではストレート過ぎるので「or」と対になる「&」をMCネームに取り入れている「Heaven & Hell」こと天国獄が何か関係があったらおもしろいな、と思う。しかしあのサイコロの下り……こういう「リフレイン」に弱いタイプのオタクなのである。筆者は。

ピンク色の愛は失ったかもしれないが、真のポッセを得ることのできた飴村乱数がどのように物語に影響するかを楽しみにしていきたい。

おかえりミス・パラレルワールド―IZ*ONE(アイズワン)カムバックソング「Fiesta」感想・妄想・考察

www.instagram.com

余談

相変わらず体調が悪く、天気も悪い。どうして24℃の次の日が3℃なんだ。

そんな中の楽しみ、IZ*ONEのカムバックがとうとうやってきた。

仕事が終わったのは19時半。既にメンバーからの「MVどうだった?」のメールが山と届いていた。が、確認はまだできていなかった。

せっかくだから居間のテレビで妻と一緒に鑑賞したかったのである。

自宅に到着し、テレビでMVが見られるようにセッティングをする。

しかし妻は料理に更なる創造性を与え続け、結果20時からのカムバック・ショーが開幕し、我々はその美しさの多様性に打ちのめされるまま、MVを見る機会を逃したのだった。

そうしてようやく今、見ることができた。

出口の見えない苦しみに囚われながら、それでも自らを美しく錬磨し続けた結果が見事に花開いており、まさしく音楽、そして映像の新たな金字塔がダース単位で打ち立てられたことが感じられた。

その美しさをただ愛で、拝めばいいものの、やはりなにがしかを考えずにいられないのが筆者の悪癖である。

なるほどティザーで予感されたようにオリンポス十二神がそのモチーフの一つであることは疑いはないのだろうと思う。

ただ――それだけで終わるMVでもないのだろうな、とも考えた。

祝宴の座興にでもなればよいが、感想とも妄想とも考察ともつかぬ文字の群れを吐き出すことをしばしお許し願いたい。

本題


IZ*ONE (아이즈원) - 'FIESTA' MV

 

いかんいかん、またぼーっと五周くらいしてしまった。

そもそもなぜFestaじゃなくてFiestaなのか

曲名発表時、読者諸賢は思わなかっただろうか。「あれっ俺『フェスタ』の綴り長年間違えて覚えていたのかな」と。未だに水曜日の英語を思い出すとき脳内で「うぇどねすでい」ととなるタイプの筆者は思った。辞書を引いた。

Festa――祭り。祝祭。

Fiesta――(スペイン・ラテンアメリカで宗教上の)祝祭、聖日

というわけでスペイン・ラテンアメリカの神話をちまちま調べてみると、今回のMVとアステカ神話には、いや、MVにとどまらずアイズワンというグループや今回のカムバックを含め、不思議と符合する点が多く見られるのである。

「第五の世界」になるはずだった?「Fiesta」と滅んだ「かつての世界」について

アイズワンのリード曲は日韓合わせて現在六曲。

「La Vie en Rose」

「好きと言わせたい」

「Violeta」

「Buenos Aires」

「Vampire」

そして「Fiesta」である。

このうち「Buenos Aires」と「Vampire」は日本曲が続けてリリースされたことで、日韓関係の影響があったのではないかと当時ファンならず世間の間でちょっとした話題になったものだ。

どうしてそんな話をするのか。アステカ神話の話に戻ろう。アステカ神話によれば、現在の世界は第五の世界なのだという。そしてそれ以前の世界は大災害によって滅んだのだとか。

そこを踏まえてみていくと、このMVにはかつてMVで出てきた場所を彷彿とさせる箇所がいくつかある。冒頭の場所は「La Vie en Rose」の美が展開される部屋、その次のカラフルな場所は「好きと言わせたい」のラストシーン、「Violeta」のようなガラス製のものに覆われた場所やスクリーン、「Vampire」の二つの衣装を合わせたような衣装……。それはしかし不穏さをどれも宿しているように思える。それこそが滅んだ場所、世界であると示しているからだとしたらどうだろう。

そして日韓関係のごたごたがなければ五番目のリード曲となるはずだった曲だから第五の世界を重視するアステカ神話と関りがあるとしたら?

また現在の第五の世界を守ったのは「最も小さき神」であるとアステカ神話は言う。最年少にしてセンターのチャン・ウォニョンさんを彷彿とさせるではないか。その神は現在は太陽へとその姿を変えているという。

ここでFiestaのサビの歌詞を引用しておく。

Fiesta

내 맘에 태양을 꾹 삼킨 채
私の心に太陽をぐっと飲み込んだまま

영원토록 뜨겁게 지지 않을게
永遠に熱く 負けないから

 

IZ*ONE「Fiesta」より

また創世神話として双子の神が地球を生み出したとも語られている。ここに冒頭のアン・ユジンさんとキム・チェウォンさんを重ねてしまうのは筆者の妄想の暴走だろうか?

最後に、アステカ神話の重要な神として「ケツアルカトル」が存在する。この神は白く羽毛のある蛇であるという。随所に現れる純白で羽の生えたクォン・ウンビさんは天使という単純なモチーフではなく、もしかしたら……。

蛇足であるが、キム・ミンジュさんをぐるっと包む大きな円は「銅鏡」に見え、それを従える日本神話の神のように思えるし、宮脇咲良さんの頭飾りはその託宣を伝える邪馬台国の巫女のようにも思える。

もちろんこれは妄想に過ぎないが、今回の曲が一つの神話だけでない重層的なスピリチュアルに縁どられているのは事実ではないかと考えている。

戦争はIZ*ONEの顔をしているか

もう一つ、このMVに織り込まれているモチーフは「戦争」だと筆者は考える。神々の介入したトロイ戦争、民衆を導く女神、抽象画も戦争モチーフでああした作品があったように思えるがどうにも思い出せないのがもどかしい。

そしてカン・ヘウォンさんのかわいらしいけれどあまりに幼さを感じさせるあの格好と風船。そしてスクリーン=壁に投影されるという手法。

筆者はバンクシ―の風船と少女を連想してならないのである。

バンクシー デザイン 日本正規ライセンス 風船 少女 グラフィティ ストリート 57cm × 57cm 日本製 ポスター おしゃれ インテリア 模様替え リビング 内装 bdld-1907-001-L

(しかしバンクシ―の正規ライセンスってなかなか皮肉が効いていていいと思う)

ただそうした結果がどうであったか。先ほどの神話の解釈を踏まえれば、それまでの世界はことごとく滅んでしまっていたように思えるのだが……。

いつ咲き誇る? いつか咲き誇る、いつも咲き誇る。


IZ*ONE (아이즈원) Concept Trailer : When IZ your BLOOMing moment?

100日間、穴の開いたほど見たコンセプトトレイラー。今回の解釈を踏まえてみるとまた感じ方が違ってくるし、MVと合わせてみることで腑に落ちる点も多々ある。

眠り姫のようなウンビさんが目覚める。すまんがその前髪をしまってくれんか……わしには少し強すぎる……。ともあれ彼女が本当にケツアルカトルであるとするならば、ある時は嫉妬深き神々として、ある時は不毛な現代戦として、あるときは革命という美酒の元に争ってきた彼女たちはようやくその武器を捨て、咲き誇ることが許されるということになる。

ケツアルカトルは平和の神であり、人身御供を辞めさせたといわれている。コンセプトトレイラーで白装束で横たわっている彼女たちは生贄にささげられた成れの果てではないだろうか? そしてMVでハデスめいた本田仁美さんの前のワイングラスにはその死から絞られた魂が時間を追うごとに溜まっていったのではないか。

もうひとつ、トレイラーとMVで象徴的なのが扉だ。それは心の距離。世界の距離。選択肢の数。迷いの数。戸惑いの数。開き、閉じ、怯え、竦む。

悲劇の平行世界。一度は滅んだ。二度、三度、四度。美の女神たちはその美しさゆえに表情が読み取れない。何度かの転生を経て、どうしたいのかもはや答えが見えてこない。しかし大丈夫だ。この世界には、第五の世界には最年少の神がいる。最年長の平和の神がいる。MVで最後まで(右側のリンクが邪魔すぎるんですけど⁉)踊り続け、最前線とセンターを務める二人がいる今度こそは大丈夫なはずである。

「Fiesta」とは100日の間彷徨い続けたミス・パラレルワールドたちが自分を、仲間を、そしてウィズワンを再び見つけるまで物語であった――ということに筆者の世界線ではしておいてこの御粗末な考察を閉じたいと思う。そんなこといいから美にひたすら打ちのめされるんだよ! という世界線もまた、ハデスの前に注がれた魂のワインほどには甘美に違いない。

蛇足


相対性理論『ミス・パラレルワールド』

ひみつの組織が来て
8時のニュースは大変
【筆者注:中略】

暇ならわたしときて
こわれた世界を体験
時代の危機がせまる
稀代の事態になる

【筆者注:中略】

十日も思いつめてジェラシー(くやしい)
わたし 遠い未来にあなたとまた出会う

【筆者注:中略】

あなたはちょっと開けた
わたしの心のドアを
あなたはドアを開けた

まるで世界はパラレルワールド

 

相対性理論「ミス・パラレルワールド」より

 

おかえりなさい。

 

 

Climb to the top with you―IZ*ONE(アイズワン)祝祭前夜祭

 

今週のお題「大切な人へ」

余談

大切な人と言えば、無論妻であり、さっそく前回の「元気の秘訣」と駄々かぶりになってしまうのであった。

その筆者の元気の秘訣であるところの妻は元気がない。どうしてかというと楽しみにしていた同人イベントへの参戦を中止する決断をしたからである。

LCCの厳しさ、こういう時は料金の返金がきかず、常日頃節制を旨とする妻にとってはそこを気にしていることもあるだろう。

が、それだけは勿論ないはずだ。妻は昨年、台風によっても同人イベント参戦を諦めることを余儀なくされた。今回はいわばそのリベンジマッチということで大変意気込んでおり、お会いする文字通りの同人諸賢に恥ずかしくないようにとフィットボクシングやリングフィットアドベンチャーでのシェイプアップにも余念がないようであった。

そう、同人イベントは「対面」である。

筆者もこのように文章を書いており、PVに一喜一憂することもある。変な話、PVは「誤クリック」によっても、機械的な巡回によってもカウントされ、「実際どれくらいの人が見てくれ、どのように感じているのか」というのは、文字通り五里霧中、深い井戸に硬貨を投げ込んだ反響音のように不確かなものだ。

ありがたいことに今のところこのブログでは好意的な反応が時折銅鑼のようにジャーンジャーンと鳴り響くことがあり、それによって筆者は何事にも耐えがたい喜びを味わっていることは常々述べている通りだが、しかし対面でじかに感想を伝えてもらうことは訳が違うことは筆者も理解しているつもりだ。

これも繰り返し述べてきたことだが、筆者は田舎に暮らしている。同居しているのだから妻も同様である。臨めば、東京にも、大阪にも、広島にも、福岡にも、今よりも「都会度」の高いところに住むことができたであろう妻は筆者の籍に入ることを選んでくれ、この地で暮らしてくれている。

それは筆者とは違う「後天的な田舎暮らし」であり、実際引っ越してきた当初は当たり前に使ってきた化粧品やブランドがないことに戸惑うこともあったようだ。しかしそのことに不平不満を言うでもなく、健気に暮らしてくれている妻に筆者ができる数少ないことは、例えば確定申告のための帳簿の整理であったり、取材他のためのドライバーであったり、また遠征に快く送り出すことくらいであった。

が、コロナウィルスは収束の気配が見えず、どころか拡大の一途を増しており、その感染経路すら把握できていない状態である。一応それは大前提のことであるので述べておくが、同人イベントに罪は一切ない。だからこそ妻は元気がないのだと思うのだが、ともあれこのタイミングで飛行機に乗り、空港を経由し、混雑する公共交通機関を使い、延べ何万人の人が訪れるイベントに参加するというのはやはり「リスク」であると筆者も感じるし、妻自身は謙虚であるからおくびにも出さないが、もし「妻に会いたい」というただそれだけのために同様に上京し、結果その人が感染してしまう――ということが「ほぼほぼありえないけれども、ないとはいいきれない」状態であると考えた時、また妻が感染し、苦しむこと、地域のスプレッダーとなってしまうことを想像するとこれもまた恐ろしいものがある。

だからこそ妻は、自ら、辞退を決断した。今書きながら、筆者は思う。お前は、お前はまたそうなのか。ここでもそうなのか、と。職場で常日頃思っていることだ。「自分が嫌われ者になる」ことで改善する状況というのが必ずあると。しかし筆者はなかなか踏み出せないでいる。今回もそうであった。夫である自分がするべきは、自分から妻に今回の同人イベントを辞退するよう説得することではなかったかと。例え筆者に不満を持っても、「筆者に言われたのだから」と罪悪感を持つことなく大切な人にリスクを回避させることこそが自分の役割ではなかったかと。

よりにもよって天気は荒れており、低気圧で明日もひどく冷え込むという。少しでも妻の心を温めるために何ができるだろうか。とりあえずは「オーバークック2」を二人でプレイした。げっ歯類キャラ二名という衛生観念に真っ向から逆らったシェフ・セレクトにコロナウイルスへの怒りがにじみ出ているように思う。明日は遊戯王TFSPで「つまのかんがえたさいきょうのデッキ」が出来たらしいので対戦をするつもりである。

一連の騒動が早く収束することを願う。皆様の無事を祈る。来月は二人で関東のライブに行く予定だ。あの時は心配のし過ぎだったね、と笑えるように、どうか杞憂に終わってほしい。

本題

余談が、ながくなった。

本当は明日まで、記事は書かないつもりだった。

が、どうしてもこの祝祭の前夜に「大切な人たち」についても、筆者は書いておきたかったのである。

IZ*ONE(以下文中アイズワン)諸賢がいよいよ明日、カムバックする。

止まっていた時がとうとう動き出す。

既に読者諸賢においては何度再生したかわからないティザーを今一度張っておこう。


IZ*ONE (아이즈원) - 'FIESTA' MV Teaser

相変わらずの、いやますますの美しさに終始口がぽかんとしたままになってしまう。

100日。我々は100日待ったのである。彼女たちは、100日苦しんだのである。

100日という重さを我々はそんじょそこらの人々よりよっぽど知っているはずだ。誰あろうプロデューサー本人によって大いに泥を塗られてしまったけれど、彼女たちは間違いなく惑い、努力し、苦しみ、そして輝いていたあのPRODUCE48の日々こそが100日であったのだから。

どうして筆者はこの記事を書いているのか。メガコーポ・Googleに自分の個人情報を引き渡すようになって久しいが、そんなGoogleが「1年前の思い出を振り返りましょう」というような通知で送ってきたのが前掲した写真であった。

そう、ちょうど1年前はこの記事を上梓した日であった。

 

kimotokanata.hatenablog.com

 実はこのエチュードハウスがあるアミュプラザ鹿児島にはSHIBUYA109があるのである。何を言っているかわからねーと思うが実際そうなので一回流していただきたい。そのおかげで直筆サイン入りポスターやポップアップショップが展開されており、このブログにとってはもはや常套句、タイミングを逃してしまってそのままになっていたのであるが、撮影したりグッズ購入を行ったりしていたのである。エチュードハウスの行列に並んでいる途中もアイズワンに対する現役女子小中高大生の言及は多く、本当に「若い世代」に人気なのだなあと実感したことも思い出す。この後、バンパイア発売時にも行ったりした。

そういったことが通知によって思い出され、また復活したプライベートメールの着弾が続くという幸福な悩みも合わさって思わず打鍵へと至ったというわけだ。

諸賢、プライベートメールは取得しているだろうか。復元を忘れたりしていないだろうか?

中断以前、筆者は一推しであるチャン・ウォニョンさんを、妻も同様に宮脇咲良さんを購読していた。が、今回ご祝儀という意味もあって、軽い気持ちで全員分を受信してみることにした。

2月14日。仕事終わり(18時半)、アイズワンプライベートメールアプリを立ち上げると未読フォルダ「12」、メールの到着を示すメンバーそれぞれのアイコンが全員解禁時間である18時に合わせてずらっと並んでいるのを見た時の筆者の感動、戦慄、快哉はなかなか文章という形に落とし込むのは難しい。いうなればそれは祝祭開始の合図であった。

駄目ですねこれは。来月以降誰かを辞めることなんてできませんね。これだけのコンテンツで月4千円しないのなら今後しばらく本・ゲームを購入せず積んでいるものを崩していけば何とかなりそうですね。福利厚生費ですよこれは……。

暫くはカムバックの裏話やオフショットも期待できそうであるので、ぜひ今からでも購読をお勧めする次第である。

やはり言ってしまえば「課金アイテム」であるので内容をつぶさに伝えることはできないが、筆者のような群像劇スキー、ザッピングによる物語の構成が立体的に浮かび上がるさまに喜びを覚える人間としては、今日の宮脇咲良さんとチェ・イェナさんのメールなどまさに……という感じであったし、矢吹奈子さんのゆるい連帯を感じることができかつこまめなメールは素晴らしいし、本田仁美さんのかゆいところに手が届くいい意味で「AKB出身アイドル」っぽいところは最高で、チョ・ユリさんの素朴なのにミステリアスというか興味を引く文面の魅力は他に耐えがたい。カン・ヘウォンさんの世界を俯瞰するような美しさとユーモアは相変わらずだし、キム・チェウォンさんの彼女らしい女子力とウィズワン愛溢れる悩みを垣間見れるのは贅沢だ。キム・ミンジュさんの清さをそのまま掬い取ったようなメールもコタツのような優しい暖かさがある。イ・チェヨンさんのミッションを生で見た時の感動と、センイル関係の健気さ。チェヨンさんとミンジュさんはどこかでお祝いする機会を改めて設けてほしいものだ。アン・ユジンくんのメールの勢いは今すぐどこへでも駆け出したいエネルギーがそのまま感じ取れたし、少女時代のカバーも素晴らしかったチャン・ウォニョンさんのメールは他と比較すると文章がやはり若いという新しい発見があった。

しかし今回、筆者が一番胸を打たれたのはクォン・ウンビさんのメールだった。小さな体に大きな責任を宿した彼女はきっとこの100日間誰よりもつらかったろうにそんなそぶりは一切伺わせず、オンニを通り越してオンマですらあるような大きな愛でもってアイズワンを、ウィズワンを包み込んでくれ、また必ずメールに日本語を併記してくれてていた。この言葉が丁寧でありながら、言葉のチョイスが絶妙で少女のようなかわいらしさであり、ウンビさんの声で難なく再生されてしまうのがまたおかしい。今回前髪を作ったことでより少女めいて見えることがそれに拍車をかける。

彼女の誕生日配信でも思ったけれど、本当にウンビさんがアイズワンのリーダーでよかった。


日本語字幕【 Rise feat.IZ*ONE 】 Jonas Blue

祝祭が始まる。大いに笑いたい、喜びたい。

本当に楽しみである。あとは上がるしかないという信頼がある。

我らは今日のために生まれたのだ。笑うために生まれたのだから。

義なるものの上にも不義なるものの上にも静かに夜は降る

今週のお題「元気の秘訣」

体調を崩している。

もともと溌溂とした人間ではないが、しかしよくよく考えると今年になって体調万全という日がない気がする。

今日はとうとう鼻水が止まらず、熱も出てしまった。

それこそ二十年間聴き続けてきたマッキ―こと槇原敬之も捕まってしまって、心身ボロボロである。

この記事は布団で書いている。そう、surfaceGOならね。

元気でないなりに元気の秘訣を書いておこうと思うが、しかしこの状況になるとその秘訣が遠くなってしまうので困ってしまう。

筆者はもともと薩摩人であるからかどうかわからないが、あまり生に執着することはないが、オタクとなることによって「〇〇の発売日までは生きよう」「××を見るまでは死ねない」という精神を得るに至った。

「推し」を見つける。これもまた「元気の秘訣」であることであろう。

ただ、ことによると今回の筆者にとってのマッキーのように逆に体調にとどめを刺す出来事が起こる場合もあるが……。

しかし広島時代、故郷を離れ孤独な独り暮らしの日々において「ご飯ができたよ」や「いつでも帰っておいで」「ココロノコンパス」「カイト」が筆者の心を奮い立たせてくれたことは紛れもない事実であることは、ここに記しておきたいと思う。

open.spotify.com

open.spotify.com

痛みが走るそのたびに

鉄のように堅いこころなら

どんなにいいかと誰もが

考えてしまうものだけど

この心と生きなければ

同じ痛みを誰かに感じさせまいと思える

そんな君にはなれない

 

誰かのために

何かをするのは難しいけど

そうなりたいと思う

自分に嘘はつけないのだから

槇原敬之「ココロノコンパス」より

罪には罰であって、しかるべき報いを受けてほしいが、Twitterとかでクソつまらない大喜利のネタとして消費されるのはなかなか辛いものがある。落ち着いたら自分とマッキーについてをまとめてみたいと思う。

それでもう一つの元気の秘訣は、特にひねりもなく妻なのであるが、唐突に挿入されたマッキーへのクソデカ感情によって伏線の文章をいい感じに読者諸賢が忘却していると思うのでもう一度記しておくと、体調を崩せば崩すほど元気の秘訣であるところの妻は遠ざかってしまうのである。物理的に。

というのも筆者は体調を崩すと別室(書斎)に自らを隔離するからである。冷暖房がない。今日は暖かくてよかった。

感染ももちろんだが、筆者はたいてい鼻風邪をこじらせるので、鼻が詰まる→口呼吸になる→いびきをかく→妻の安眠が阻害されるということになるのである。

妻は気にしないといってくれるが、自分のあずかり知らぬところでしかし明らかに愛妻を加害しているというのは一応尋常の精神を持っているつもりである筆者には耐えがたいことであり、毎回このような手段をとることにしている。

願わくば元気の秘訣であるところの妻には末永く元気でいてほしいと思う。

君は僕の宝物

いけないいけないあの子の末路――MAD TRIGGER CREW「MAD TRIGGER CREW-Before The 2nd D.R.B-」Drama Track「All in the same boat」感想とか考察など。

Drama Track「All in the same boat」

題名の長さに思わず黄昏る三人。

余談

相変わらず夫婦でヒプマイをたしなんでいて、妻はどこかの連動特典のために予約も完了しているのだが地方ディヴィジョンの哀しさ、届く気配がないのでまずは配信にて聴くことになった。Drama Track「All in the same boat」が流れる食卓。毎回何かしらの方法で男が喘いでいるのは義務か何かなのだろうか?

ともあれ少しの謎が解け、多くの謎をばらまいた本作の感想を今のうちに書いておきたい。イケブクロの感想は書こう書こうと思って年が明けてしまったので……。

本題

ヒプノシスマイク全般の容赦ないネタバレがあります

かつて筆者がヒプマイのコンセプトを聞いた時、初めに抱いた感想が「面白そうだけど、『男たちのプライドをかけたラップバトル』ならフィメールラッパーは望めないのかな、もったいない」であった。それが錯覚であったことはヒプマイヘッズ諸賢なら既にご承知の通りであろうが、今回のドラマトラックを聞くに及んで筆者はさらなる推察を深めずにいられなかった。

勝手なあらすじ

碧棺左馬刻。自己紹介に定評のあるヤクザ。その甲斐あってか街の顔である彼は「妹を守ろうとする兄」のために街中でヒプノシスマイクを使ってしまう。

その結果呼び寄せてしまったのは言の葉党。そして――。

行政監察局副局長、碧棺合歓。彼の実の妹であった。

明らかに狼狽する碧棺左馬刻。カリスマブレイクも甚だしく、そのショックの甚大さが窺い知れる。大体警察官を辞めずにブチャラティと出会った場合のアバッキオみたいな入間銃兎がその上昇志向を投げうってまで擁護しようとするも拒否する始末(それじゃあただ上司に怒られるイルマティック入間銃兎a.k.a45rabbitsがバカみたいじゃあないですか)。

しかし意外とパソコンも軽やかに使いこなす、今のところクレイジー要素が料理しかない荒ぶる侍かと思えば英国紳士みたいな将太の寿司で言えば(なんで将太の寿司で言うのか)大年寺三郎太のような毒島メイソン理鶯に諭されつつ、「お守り」をめぐるやり取りによって合歓が通常の状態ではないと分かった碧棺左馬刻は一転攻勢に出る。

間違いなく「きょうだい」を感じさせる碧棺リリックバトルは兄が優勢の中、合歓はかつての彼女の片鱗を見せる。いびつな感情に葛藤する合歓。あとひと押し、と思われたが、勘解由小路無花果からの入電により独断専行を咎められた合歓と言の葉党はその場を退散するのだった……。

そして入れ違いに現れた飴村乱数は、合歓をあのように変えたのは彼の「真正ヒプノシスマイク」によるものだと碧棺左馬刻に告げるのだった…つづく。

 

本当にぶつっと終わるから最初我が家ではアレクサが叱られました。ごめんねアレクサ。

感想とか考察とか

www.youtube.com

下界に忍ぶ三体の菩薩が Neo Babyloniaの街を歩く

――Awitch「洗脳」より。以下引用すべて同じ。

一聴してまず頭をよぎったのが最近妻がヘビロテしていたこの曲。

勘解由小路無花果がアルバムで披露した時「まさか……」と思い、

画伯…いや東方天乙統女が登場した時「よもや……」と思ったが、

今回の碧棺合歓の登場により筆者はほとんど確信を抱いた。

中王区で三人そろったからチームができるな、と。

次回、もしくは次々回の最終決戦はディビジョンラップバトルで勝ち上がったディヴィジョンVSこの三人になるのではなかろうか。

サテンシャツ着たペテン師は踊る

毒島メイソン理鶯が調べたところ「ヒプノシスキャンセラー」は中王区外部で製作されているという。彼も言う通りわざわざリスクを冒してまで外部で製作する理由は何だろうか?

もちろん中王区が一枚上手でダミーだったという可能性もあるが、「外部製作」が事実であったとして話を進めてみよう。

1.天谷奴零、あるいはその関係者が製作している

男性なので中王区外部での製作が基本になるよね、という。「飴村乱数」の「完成品」及び監視システムの構築にかかわっているらしき天谷奴零。ヒプノシスキャンセラーにも関わっているとしてもおかしくないだろう。その場合、暗躍ぶりからしてただ単に無効化できるだけではないトロイの木馬としての役割がありそうだが……?

2.言の葉党の身内にヒプノシスキャンセラーを使われるとまずい人物がいる

「真正ヒプノシスマイクによる洗脳もヒプノシスキャンセラーは解除できるのか」はヒプマイでの謎の一つになっているが仮にそれが真であるとすれば、ヒプノシスマイクで政権を得た言の葉党はその内部においても洗脳でもって掌握した人材が少なからずいるのではないか。今回の碧棺合歓などまさしくその証左であろう。

とすれば中王区内でうかつに操作することでそれらの人々が正気に戻ってしまうのを防ぐために外部での製作を行っているのかもしれない。

思考回路に巧みに絡みつき

根を張られたが運の尽き

それは想像力に影響して

我々の思考パターンさえも設定

今回のコトの発端は碧棺合歓が碧棺左馬刻の街中でのヒプノシスマイク使用を見咎めたからであった。

合歓の前任者はまさしくヒプノシスキャンセラーを巡る事件によって失脚しており、その就任から日が浅いとはいえそれまでに同様に使用していたことも恐らく、あったのではないかと思うのである。碧棺左馬刻だし。

なぜ今回に限って合歓が反応したのか。どこからかの報告で碧棺左馬刻が「きょうだい」を助けようとしたこと知ったからではないか。彼女の深層心理が「妹を大切にする兄」を思い起こさせ、そこに向かわせたのではないか?

兄に会いたいという深層心理を補完する言い訳が「兄を逮捕する」だなんて何とも切なすぎる兄妹ではないか。

で、さらに踏み込むと飴村乱数があの場にいたということは、それを合歓の耳に入れたのは彼の仕業ではないか、とも筆者は勘ぐってしまうのである。彼なりに「真正ヒプノシスマイク」で洗脳してしまった合歓を解放しようとしているのではないかと。それは言の葉党への復讐心が大きいとしても。

「真正ヒプノシスマイク」の設定がコミカライズと同様であれば、それは彼以外の「彼」が犠牲になってまで手に入れた「洗脳」でもあるのだが。同じくコミカライズで語られた神宮寺寂雷との訣別のきっかけであった「ある少女に行った許されないこと」がこの洗脳であるとするのなら、訣別前に戻りたいという気持ちもあるのだろうか。あってほしい。

三角 立場 力 競争

勝敗 商売 になっちゃってる戦争

恐らくはシブヤのドラマトラックはあの衝撃の告白の直後から、あるいは何もなかったかのように進んで最後に実は…という感じだと思われるが、そうなるとイケブクロで急にヘイトを稼ぐ損な役回りと謎の酒盛りを行ったオオサカを踏まえ、神宮寺寂雷と天国獄の因縁を鑑みるに、

イケブクロVSオオサカ

ヨコハマVSシブヤ

シンジュクVSナゴヤ

が次回のバトルシーズン初戦(設定としては決勝リーグ?)となるのだろうか。

できればたくさんバトルを見たいので総当たりにしてほしいのだが……。

また来月を楽しみに待ちたい。というかこんだけヒプノシスキャンセラーの話をしたけど今んとこ本編だと一番効果的なのは肉親のヒプノシスマイクなのだがそれでいいのだろうか。

全ては同じ船の上。いつか言の葉党に向けて各ディヴィジョンが呉越同舟するさまを見てみたいものだと思う。

odaibako.net

 

大河ドラマ「麒麟がくる」第一回「光秀、西へ」感想

麒麟がくる」のネタバレがあります

余談

沢尻エリカ氏逮捕の報を出先で知った時の筆者(イメージ)

昨年は特に大河ドラマにとって受難の年であった。薬物の恐ろしさ、反社会性はもちろん筆者も理解しているが、さりとて作品には罪はない。このあたりの切り分けがどうにかできないものかと思う。収益を対策機関に割り振るとか。

そういう意味では個人的には「西郷どん」は内容はいっぱい言いたいことはあるけど不祥事は出なかったのでまさしく無事これ名馬という感じであるな。いや本当に役者の皆様は最高だったんですよ「西郷どん」……鈴木亮平さんは一生推していこうと思います。

大河ドラマ麒麟がくる」はオリンピック・パラリンピックの影響でただでさえ放送回想が少ないうえ、このゴタゴタでさらに放送回数が減ってしまったという。内容にしわ寄せが来ないようにするというのは無理な話であるが、最小限で済めばよいと思う。

ちなみに直前に書いた記事は明智光秀の子孫といううわさもある坂本龍馬とその愛刀が話の軸となる舞台の感想記事です。

kimotokanata.hatenablog.com

本題

いわゆる「本麒麟」に備える筆者(イメージ)

第一回放送終了後、次回以降の予告に興奮する筆者(イメージ)

いやー……楽しんでいますね(自分の盛り上がりぶりにちょっと引いたオタク)

今回の大河で目を引くのはいの一番にツイートしたようにその画面の鮮やかさ。

中世、室町末期。それは決して古き良き時代などではなく、道を歩けばランダムイベントのように乱暴狼藉、人身売買、関所トラップにエンカウントする時代。

利によって堺が栄え、義が廃れて京が荒廃する時代。

荒涼とした乱世に平和の象徴・麒麟はいない。

一話にてそう断じた明智十兵衛光秀は今後麒麟を見出すのか、それとも……。

前途は多難であるが空は青く、木々瑞々しいそのコントラストが時代の熱、胎動する次代を現わしているようでわくわくさせられた。果たしてこの彩度で安土城がどのように描写されるのか今から楽しみである……してくれるよね?

人物で言えば「国盗り二代説」を採用しながら商人の利の要素が色濃く、それ以上に色気がすごすぎる本木雅弘さんの斉藤道三、商人というか完全に「ブラックスミス」だった大塚明夫さん演じる辻屋宗次郎、今から爆死の様子がありありとシミュレーションできる吉田鋼太郎さんの松永久秀などもう濃度がすごい。まずは長良川の戦いがどのように描写されるかが楽しみである。

一話にして延暦寺焼き討ちフラグをはじめ多くの伏線も打ち立てられているが、個人的には松永弾正久秀として知られる松永久秀(以前は道三と同じ西の岡出身説もあったが最近は摂津説が有力になっているようで、セリフもそれを踏まえていたのは個人的に好印象)が山城守こと道三を尊敬している描写があり、ほんの一時期、松永久秀が史実で「山城守」と名乗っていた(呼ばれていた)らしいことと何か絡めてくるのか? ということ。普通に考えればのち彼が「梟雄」としてのし上がっていくことの伏線なんだろうけれども、こういうところまで拾ってくれると嬉しいなあと思う。

長谷川さんの明智十兵衛光秀は麒麟がくるというか麒麟がキルというくらい冒頭からばっさばっさと切り伏せていて戦国……!という感じであったし、色んな目上に食って掛かったり、酒に飲まれたり、お金の管理できていなかったりと「若さ」をバリバリに感じられてよかった。松永久秀ににじり寄るところは同じNHKの「獄門島」を思い出させてもらった。

kimotokanata.hatenablog.com

明智光秀という人は織田信長だったり豊臣秀吉だったりがめちゃくちゃアグレッシブなので相対的にちょっと「静」というか、おとなしい、苦労人、みたいなイメージになりがちであるが今後も成長しつつ今までの明智像を覆すような姿を見てみたいなあと思う。

川口春奈さんの帰蝶も同じようにアクティブな女性という感じでよかった。さりげなく信長との結婚は再婚説をとることもわかり、その辺りも注目である。

「道三ロス」が早くも心配ではあるが、 しかし来週も楽しみに待ちたい。

 

ちなみに今回筆者の代理を務めてくださったかわいいネコチャンたちは鹿児島市内の猫カフェ「ねこ天使」さんにて触れ合うことができる。機会があればぜひ訪れていただきたい。

nayadori.com