カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

大河ドラマ「西郷どん」第十七回 「西郷入水」感想

余談

今週のお題ゴールデンウィーク2018」

前職では超繁忙期であったためゴールデンウイークは「仕事を振ってくるくるボスが出勤せず取引先から電話がかかってこないボーナスステージ」扱いであったため、休んだことなどなかった。なので、転職してカレンダー通りのゴールデンウィークをもらって「いつの間に僕は出ていたんだ? こんな明るいところに……」と思ったのを覚えている。といって転職してすぐの一昨年のゴールデンウィークは震災のあれやこれやで奔走していたが。

昨年のゴールデンウィークは何していたかというと、ひたすら「アー・ユー・ザ・ワン?」を見ていた。いわゆるリアリティ・ショーに分類されるもので、リゾートで男女が最高の相性の相手(番組が事前のデータをもとにあらかじめ決めている)を探す、というものなのだが、日本のドラマなら1クールでじっくり描かれそうなところを30分でやってしまうスピード感がたまらなかった。出会って30分で合体してんじゃないよ。論理的に考えればみんなで話し合い、組み合わせを吟味することで確実に正解できる(全員が運命の相手を決められた期限までに見つけられると、全員に多額の賞金が手に入る。週に一回、一組のカップルだけ正解かどうか答え合わせが出来る)のだが、人間そう簡単にはいかず、不正解の相手といつまでもずるずる一緒にいたり、そうなるのが怖くて答え合わせから逃げ回ったり、不正解だった相手の切り替えの早さに揉めたりと密度がすごい人間模様が展開され、筆者がアメリカ人ならプレッツェルを運ぶ手が止まらないに違いなかった。あらゆる意味で刺激的であるので読者諸賢もぜひ機会があったらご視聴願いたい。Huluで現在も配信されているはずである。

さて今年は、既に記事にしたが、前半は診療報酬・介護報酬同時改定と自治会の総会準備に追われつつ、ゴールデンカムイを一気読みした。後半は「刀剣乱舞宴奏会」に滑り込みで参加させていただいた。よろしければ以下をご参照ください。

kimotokanata.hatenablog.com

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博多どんたくVS全然知らなかった筆者たち

さて読者諸賢ならばご推察の通り、宴奏会の日は博多三大祭りの一つ、博多どんたくともろ被りなのであった。筆者は全然知らなかったのであった。とりあえず自分が休みの日に宴奏会とれた~よかった~(完)筆者たちの勇気が経済を回すと信じて……! 次回作にご期待ください! くらいの感じであった。宴奏会は十八時からであるが、午前中には宿泊先周辺道路は規制されてしまうのであった。

それだけではない、と妻は言う。

「物販の先行販売があるのでその意味でも早めに行きたい」

開場してからも販売があるようだが、と筆者が意見すると、妻は唇の片方だけを釣り上げて左右非対称にほほ笑んだ。

「あなたは審神者の愛をあまりにも見くびっているわ」

筆者も審神者の端くれではあるのだが、蛇の道はスネークということ、また今回の旅は妻の慰労もかねているのでなるたけ妻の希望通りにしようということで朝六時に出発することにした。睡眠中、起きれるか不安で二度ほど目が覚めた。妻はすやすやと寝ていた。

「それは右側じゃろ……」

広島弁で寝言を言っていた。どれだ。

翌日、妻はいつもの起床時間より著しく速いがばっちり目覚めた。

「楽しみであんまり眠れなかった~」

パラレルワールドから来たのか? 既視感を覚えたが気のせいであろう。

 

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ながい たびが はじまる……

途中、横転している車がありびっくりするものの、早めに出たこともありゴールデンウイーク特有の混雑もなく(鳥栖JCTくらいであった。下りはそれなりに混んでいた)スムーズに高速を降りた。車中は予習の意味も込め近侍曲集を流していた。

刀剣乱舞無双を出してほしい、という話が特に盛り上がった。コンパチが多くてもいいから出来るだけ多く出してほしい、組み合わせによって特殊ボイスを出してほしい、その刀剣男士のストーリーをクリアしたら内番衣装でプレイできるようになってほしい、サポートキャラもたくさん出してほしい。システムボイスも差し替え出来るようにしてほしい、無双乱舞の時に刀紋がバーンと出てほしい、敵は時間遡行軍だけでは単調になるので誤解して他刀剣男士と闘うなどシナリオを工夫してほしい、などかなり具体的な話になった。コーエーさん、どうでしょう。

 

街中に入るとまさに沿道がまさに出店の準備をしているところで、祭りの始まりの様子に胸が高まる。ともあれ我々は空腹であるので、駐車場に車を停め、まずは腹ごしらえをすることにした。早くついてしまったことがあだとなり、まだお店が空いていない。宿泊予定のホテルのフロントで情報を仕入れ、商店街に向かう。

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まさしくパレードに向かおうとする一団に出くわした。商店街が元気だと、なんかほっとする。

うどんを食べる。値段相応といった感じであった。やはり博多駅因幡うどんは相当レベルが高いのだな、と思い知る。

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食べ終わったころには町が少しずつ目覚め始めていた。我々は商店街内のゲームセンターへ突入した。刀剣乱舞のプライズが入荷している可能性があるからである。目論み通り、鶴丸国永のパペットがあり、五百円で入手することが出来た。が、その次の一期一振についてはビギナーズラックは通用せず、残念ながら二千円を溶かしてしまう結果になった。いや、それ以上に溶かす可能性があったのだが、妻が急にきびきびと動き出し、「宴奏会会場に向かおう」と言い出し打ち切りになったのである。

Twitterによると、既に物販先行の列形成が始まったという。物販開始は十四時からで、まだ時刻は十一時にもなっていない。本当か?こうどなじょうほうせんなのでは? とさすがに筆者は疑う。現に、公式アカウントはアナウンスをしていない。

「そうかもしれない」

妻は筆者を先導してまっすぐ前を向いたまま言った。

「けれど私は審神者のお姉さま方を信じる」

か、かっこいい……しかしゲームセンターを出ると目的地にどう向かえばいいかわからなくなってしまったようであるのでホテルで入手した地図を頼りに筆者が先導する形となった。

と、突然声をかけられた。身構える筆者。既にどこかへ姿をくらました妻。ほとんどニンジャ。怪訝に思っていると、「シリタカ!」さんという番組のインタビューをしたいということであった。県外人を探していたのだという。折角の機会であるので刀剣乱舞の宴奏会に行くこと、せっかくフィルムカメラを持ってきたのにあと一枚しか撮れないことをお話した。折角なのでその一枚で記念写真を撮っていただいた。たどたどしい喋りに親切にお付き合いいただいた。結局使い物になったのだろうか。(まさしく宴奏会真っ只中にシリタカ!は放送されたのだった)もし頭のでかい白い服の薩摩訛りの男が出ていたらそれは私です。

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ステージでも披露が始まっており、いよいよ「どんたく」が始まったのだなという感じがした。色々なところにステージがあり、町中がお祭り騒ぎで自然こちらもうきうきしてくる。

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果たしてアクロス福岡には既に多数の審神者が詰めかけていた。日陰であるのが幸いだが、鳥の被害を防ぐ為か耳障りな音が時折鳴っており、頭が痛くなってくる。「刀オケ」でTwitterを検索してみると、待機列からつぶやいている審神者諸賢が多くいることが伺い知れた。十二時になってようやく、十三時から販売を開始する旨が公式よりアナウンスされた。妻は「ゴールデンカムイ」を読んで時間をつぶしていた。十三時になり、いよいよ建物内に入ってみると、そこにもさらに多くの審神者が詰めかけていた。先ほど筆者が多い……! と思った待機列はその氷山の一角に過ぎなかったのである。皆、推しに会うためということか華やかな格好をされていた。ここはどんたく参加者の楽屋か何かにもなっているようで、我々を不思議そうに見る参加者の面々がたびたび横を通り過ぎていった。

筆者はリアルガチャめいたメタルチャームを五つ、ワッペンを二つ、チケットホルダーを一つ、巾着を一つ購入した。丁度一万円であった。メタルチャームをコンプリートするために再度並ぶ猛者もいるという。筆者は誰を引いても満足であるので一回にすることにした。妻はどうするか尋ねると、

「本当に推しを引き当てたい人に引いてほしいからいい。肉を食べよう。お腹が空いた。ヒンナしたい。ヒンナヒンナ」

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ということでそのあまりの学習速度に感嘆しながら、ひとまず来た道を戻ることにした。アクロス福岡は丁度パレードのゴール地点で、様々な参加者を見ることが出来、飽きなかった。ソラリアステージの「ハチハチ」さんで昼食をとった。希少部位が惜しげもなく並べられておりまたロースターの温度調整も素晴らしくとお~ってもヒンナ!

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その後はホテルに戻り、妻も宴奏会に向けてお色直しをして一休みのち出発した。

ちなみに物販は売り切れが多く出ていた。妻の行動は正しかったのである。審神者の愛は偉大だったのである。

宴奏会堪能後はもつ鍋&酢もつを求め居酒屋へ。牛もつは完売で、鳥もつ鍋となった。おいしかったが、牛もつとはやはりジャンルが異なる味で、目的は果たせず悔いの残る結果となった。

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スッと眠りに落ち、起きると丁度朝食開始直前の七時であった。ホテルと提携している「プルミエ」さんに向かう。途中一本筋を間違えそうになる。なかなかお洒落なオープンカフェ然としている場所で、味も「ホテルのバイキング」という端的な言葉で片付けるのは余りにも惜しいおいしさであった。

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チェックアウトして妻が化粧品を見繕っている間に、岩田屋地階にてお土産を購入する。一番の目当ては「鬼瓦もなか」だったのだが、入荷は昨日であったという。妻にお願いして、本店のある太宰府に向かうことにする。

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道中、福神さまにすれ違った。本当は大黒様もいらっしゃったのだが逆光でうまく撮影できなかった。

太宰府の前に、駐車場近くの博多まんだらけに立ち寄ることにした、というかここが十二時開店なのでそれまで周辺をぶらぶらして時間をつぶしていた側面もある。場所柄か、お客さんはかなり多国籍であった。同じ建物内にSPIテストセンターがあり、なかなかメッセージ性が強いな……と感じた。妻は長らく探していた同人誌に巡り合えたようであり、筆者も「ナツメマニア再々録」を入手でき心が大変平和になった。「マーダーケースブック」ファイルに二人して心惹かれたが、収録事件が袋に入れられた状態では分からなかったため断念した。

太宰府は過去妻は三度拝んで三度えらい目にあったいるので参拝したくないという。馬鹿だな……オレと一緒に参拝してそんなジンクス吹き飛ばしてやるよ……と言いたいところであったが腹が減っており「ほいほい」とあまり腹筋を使わない言葉で了承するにとどめた。

鬼瓦もなかの「天山」さんはスタンダードな鬼瓦もなかだけでなく、「わらびもち」や「葛アイスバー」、また「鬼瓦もなかあまおうDXいちご大福」という様々な魅力的商品を開発されており、空腹により思考能力が著しく低下している我々はそれらを全ていただくことにした。早速写真を……しまった!二人とも両手がふさがっているから写真が撮れない!(著しい思考能力の低下)ということでわらびもちは犠牲になったのだ……写真撮影の為に片手を空ける犠牲にな……

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鬼側もなかあまおうDXいちご大福のへへへ、こいつこんな厳めしい顔してこんなにかわいいいちごちゃんをのせてやがるぜ……感がたまりませんね。

糖分を摂取し脳が正常に働きだした我々は渋滞に巻き込まれないよう、早めに帰宅することにした。高速に乗ると妻の脳はいよいよ冴え始め、夕食も宮原SAで摂るつもりだったが絶対に混むと思うのでその手前の北熊本SAで摂ろう、と提案してくれた。ローストビーフ丼もあるし、と。

鹿児島県民的にはこちらを食べるべきではと思ったが肉の魅力に負けた。

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惜しげもなく並べられたローストビーフにわさびを混ぜたたれが相性よく絡み合いとても美味しい。ヒンナヒンナ。

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宮原SAは予想通り、満車で入場制限がかけられていた。帰りもさほど混まず、三時間半程度で帰り着くことが出来た。

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五千字近くなってしまったので、こどもの日のことはまた項を改めたいと思う。

本題

もうずーっと言っているけど役者さんの演技は本当に素晴らしいんですよ……でも脚本がつまらないというかそう話を振ったらこうするだろう? というのを外してくるんだよなあ……。山田さんは結局何を託されたんですかね?

以前より述べているがこの大河における久光がエポックメイキングになりそうなのは嬉しい。青木さんは今後もこのままでいってほしい。

幾島は涙の暇乞い……まあ戻ってくるんですけど……篤姫は再び孤独に。家茂との関係をどう気づいてけるのか。島編、島だけじゃ難しいから篤姫パートを差し込んでほしい。

正助からしたら信じて送り出した幼馴染が変ななまめかしい坊さん連れてきて面倒なことになるというどうすりゃいいんだという状態。久光にも怒られるし。「吉之助は正助ことを尊重しているようで実は全然いうことを聞いてくれない」というのはもうパターンなのだがそれが何に結実するかを知っているだけに悲しい。

平野國臣に至っては出ないのかよ!

「わが胸の燃ゆる思ひに比ぶれば 煙は薄し桜島山」

の大名歌を読んでかつ本来はこの人が月照を薩摩まで連れてきたんだけどなあ……というかこの人が助けるんだけどなあ入水した西郷を(あっ西郷は助かるんです。いっけねネタバレしちゃった)。

西郷という人物を語るにおいて文字通り一度死んだこの入水事件は非常に大きな出来事なのだが、その前に既に吉之助が悟った感じなのが気になった。そのくせ来週は非常に取り乱しているっぽいし。

まあ来週から新番組「菊池源吾」が始まるらしいので楽しみにしたいと思います。