カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

明日へ続く花道の途中で――PRODUCEシリーズ不正疑惑とIZ*ONEカムバック延期雑感

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ついこの間、こんな記事を書いた。

 

kimotokanata.hatenablog.com

まだまだどこまでも、アイズワンは上昇しようとしていた。大いなる助走からフルアルバムへと飛び立とうとしていた。

花道を歩き続けたアイズワンが、正しく咲き誇ろうとしていた。

そこへ彼女たちの出身番組である「PRODUCE48」を含むPRODUCEシリーズのプロデューサーであるアン・ジュニョンが警察調査により、「PRODUCE48」及び「PRODUCE X 101」において投票操作を行ったことを認めたというニュースが飛び込んできた。

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そしてそれに伴ってアイズワンのカムバックに関する諸々が延期になったということが発表された。11/11に予定されていた、録画予約して楽しみにしていたカムバックショーは、帰って確認したら録画予約リストから消えていた。

このブログでも何度か述べてきたが、不正は正されねばならない。罪には罰なのである。被害を受けた練習生諸賢は断固救済されるべきである。

しかし、明らかに時期と対象がおかしいように思えてならないのである。

あえて汚い言葉を使うことをお許し願いたいが、下半身接待を受けて課題曲の他にも色々漏らしてそのうえ私腹を肥やしたらしいプロデューサーはとっととゲロッてある意味拘置所で身の安全を確保される中、なぜ期間中食事も睡眠もろくすっぽ与えられず、プライバシーも何もなく、今なお心身を「期間限定アイドル」という活動に全力で注いでくれるアイズワンがそれを取り上げられなくてはならないのだろうか。世間から非難されなくてはならないのだろうか。カムバック直前に。

前回も触れたが、アン・ユジンさんは高校を中退した。この限りある活動期間の為に。全力でその輝きを見せてくれるために。その結果が、これである。MCで出ている番組は取り上げられ、活動は延期となった。なんだそりゃ。

それ以外のメンバーもそれぞれ文字通り命を削ってアイズワンとして活動をしてくれている。そしてそれが花開くのが次回の、3日後に控えていたカムバックのはずであった。

言い方は悪いが、こうなって嬉しいですか、という嫌な気持ちが筆者にはある。

繰り返すが罪には罰である。しかしその対象はアイズワンではないはずだ。あるところによると韓国内では解散すべきだという声が多く上がっているというが、にわかには信じられない。アイズワンはこのことにおいて間違いなく被害者である。「大人」の都合の犠牲になることがまたもあったことが辛くてならない。

構図としては大学の不正入試に似ている。そこに自分の意志は介在しないが、「大人」によって自分は選ばれ、他者は選ばれないという状態。あるコミュニティに属しながら、もしかしたら自分は本当はそこにいる資格がないのかもしれないと思い続ける恐怖というのは想像を絶する。しかもそれは繰り返すが自分には何の非もないのである。他方、もしかしたら自分があの花道を歩いていたかもしれないと考える練習生諸賢の姿を考えるだけで胸が苦しくなる。

それだけあの100日間は本物だったからだ。悪魔の編集、気の利かない字幕、ずさんなスケジュール。そんなそびえたつマイナスがあってもなおそれらを打ち消すくらい、画面の向こうの彼女たちはその夢に向かってウソ偽りない努力で邁進していった。

アイズワンになってからもそれは変わらなかった。しばしば彼女たちを形容するとき筆者は生まれながらのアイドルとか、アイドルの天才とか言ってしまうが、彼女たちは元からアイドルだったのではなく、アイドルになったのであり、またなり続けているということがコンサート他のパフォーマンスを見るたびに感じた。単に「お気に入り」だったから選ばれたというだけでは理由にならない、真の努力の結果だけがそこにはあった。

PRODUCE48を周回するたびに、この子もデビューするべきなのに、と結末を知っているからこそ思ってしまうし、そのたびしかし今のアイズワンから誰一人として外すことは出来ない、という思いがあり、それは日々強くなっていった。彼女たちの絆に比例するように。

もうずっと怒っている。山口真帆さんの件だっていまだに燃料が注ぎ込まれ続けて、なかなか落ち着かない。今回の件では件のプロデューサーはもちろん、このタイミングの拘束もどうなんだ、と思う。今回の火種はライバル放送局の「PD手帳」という番組(かつて狂牛病の誇張・捏造報道で謝罪している)での言及が人口に大きく膾炙した原因であると考えるが、彼らは「アイズワンのショーコン中止」という成果を得られて嬉しいのだろうか。この時期であればそうなるだろうという予測は容易であろう。自分たちの正しさを証明できて満足だろうか。少女たちの夢を踏みにじって味わう勝利は甘美だろうか。ここにもまた筆者は、「大人」の醜い争いをみてうんざりするのである。

真相究明委員会とやらは本当の順位の公開を要求しているらしいのだが、これほど誰得という感情を頂くのは初めてである。繰り返すけど、何の罪もないメンバーに大音声で「あなたは本当は資格もないのに一年間アイズワン面してました」と言いたいんですか? その後のことをどう考えているんですか? 最悪の事態になったら誰がどう償ってくれるんですか? 逆に「あなた本当はアイズワンでしたよ。まあ今我々が活動中止に追い込んでますけど」と言われて喜ぶ練習生なんているのだろうか? 地獄への道は善意で舗装されているとはよく言ったものである。

一番許せないのは接待した事務所である。96名の綺羅星のような練習生は皆間違いなく才能豊かな面々であった。切磋琢磨することによりますますその才能は伸びていった。事務所のしたことは彼女らにそれだけではだめだと唾を吐きかけたも同然である。逸材を目にして信用できないからお金と接待で何とかしますなんてアシストしか出来ないのだったら即刻アイドルプロデュースなんて辞めた方がいい。過去シーズンのデビュー組がもたらしたであろうすさまじい利益に目がくらんだのか。良かったね、接待した○○事務所としてめちゃくちゃマイナスプロモーションになっていますよ。あとお約束のように何の罪もないメンバーが××さんも所属する~と枕詞に使われていますよ。あんまりふざけたことやってんじゃないよ。

もう本当に、ただただ悲しい。疲れた。ある意味、まだ他人のことでここまで怒れる自分がいたことが不思議で、ちょっと感動している。

ひとまず筆者に出来るのは信じることである。いや、信じるのではなく、知っているのである。アイズワンは素晴らしいグループであると。

筆者に限らず、アホプロデューサーより、無能事務所よりずっと、ウィズワンは彼女らの素晴らしさを知っている。今回TLでも多くのウィズワンが傷つき、怒り、打ちひしがれていた。どうぞご自愛ください。アイズワンのことを考えた時、ウィズワンがそうした状態にあることが彼女らをとても傷つけてしまうことをあなた方はよくご存じなはずである。

ひとまず映画は絶対に見に行きたいと思う。

 

愛は祈りだ。ぼくは祈る。

#IZONE #WIZONESLOVEIZONE