カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

大河ドラマ「麒麟がくる」第一回「光秀、西へ」感想

麒麟がくる」のネタバレがあります

余談

沢尻エリカ氏逮捕の報を出先で知った時の筆者(イメージ)

昨年は特に大河ドラマにとって受難の年であった。薬物の恐ろしさ、反社会性はもちろん筆者も理解しているが、さりとて作品には罪はない。このあたりの切り分けがどうにかできないものかと思う。収益を対策機関に割り振るとか。

そういう意味では個人的には「西郷どん」は内容はいっぱい言いたいことはあるけど不祥事は出なかったのでまさしく無事これ名馬という感じであるな。いや本当に役者の皆様は最高だったんですよ「西郷どん」……鈴木亮平さんは一生推していこうと思います。

大河ドラマ麒麟がくる」はオリンピック・パラリンピックの影響でただでさえ放送回想が少ないうえ、このゴタゴタでさらに放送回数が減ってしまったという。内容にしわ寄せが来ないようにするというのは無理な話であるが、最小限で済めばよいと思う。

ちなみに直前に書いた記事は明智光秀の子孫といううわさもある坂本龍馬とその愛刀が話の軸となる舞台の感想記事です。

kimotokanata.hatenablog.com

本題

いわゆる「本麒麟」に備える筆者(イメージ)

第一回放送終了後、次回以降の予告に興奮する筆者(イメージ)

いやー……楽しんでいますね(自分の盛り上がりぶりにちょっと引いたオタク)

今回の大河で目を引くのはいの一番にツイートしたようにその画面の鮮やかさ。

中世、室町末期。それは決して古き良き時代などではなく、道を歩けばランダムイベントのように乱暴狼藉、人身売買、関所トラップにエンカウントする時代。

利によって堺が栄え、義が廃れて京が荒廃する時代。

荒涼とした乱世に平和の象徴・麒麟はいない。

一話にてそう断じた明智十兵衛光秀は今後麒麟を見出すのか、それとも……。

前途は多難であるが空は青く、木々瑞々しいそのコントラストが時代の熱、胎動する次代を現わしているようでわくわくさせられた。果たしてこの彩度で安土城がどのように描写されるのか今から楽しみである……してくれるよね?

人物で言えば「国盗り二代説」を採用しながら商人の利の要素が色濃く、それ以上に色気がすごすぎる本木雅弘さんの斉藤道三、商人というか完全に「ブラックスミス」だった大塚明夫さん演じる辻屋宗次郎、今から爆死の様子がありありとシミュレーションできる吉田鋼太郎さんの松永久秀などもう濃度がすごい。まずは長良川の戦いがどのように描写されるかが楽しみである。

一話にして延暦寺焼き討ちフラグをはじめ多くの伏線も打ち立てられているが、個人的には松永弾正久秀として知られる松永久秀(以前は道三と同じ西の岡出身説もあったが最近は摂津説が有力になっているようで、セリフもそれを踏まえていたのは個人的に好印象)が山城守こと道三を尊敬している描写があり、ほんの一時期、松永久秀が史実で「山城守」と名乗っていた(呼ばれていた)らしいことと何か絡めてくるのか? ということ。普通に考えればのち彼が「梟雄」としてのし上がっていくことの伏線なんだろうけれども、こういうところまで拾ってくれると嬉しいなあと思う。

長谷川さんの明智十兵衛光秀は麒麟がくるというか麒麟がキルというくらい冒頭からばっさばっさと切り伏せていて戦国……!という感じであったし、色んな目上に食って掛かったり、酒に飲まれたり、お金の管理できていなかったりと「若さ」をバリバリに感じられてよかった。松永久秀ににじり寄るところは同じNHKの「獄門島」を思い出させてもらった。

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明智光秀という人は織田信長だったり豊臣秀吉だったりがめちゃくちゃアグレッシブなので相対的にちょっと「静」というか、おとなしい、苦労人、みたいなイメージになりがちであるが今後も成長しつつ今までの明智像を覆すような姿を見てみたいなあと思う。

川口春奈さんの帰蝶も同じようにアクティブな女性という感じでよかった。さりげなく信長との結婚は再婚説をとることもわかり、その辺りも注目である。

「道三ロス」が早くも心配ではあるが、 しかし来週も楽しみに待ちたい。

 

ちなみに今回筆者の代理を務めてくださったかわいいネコチャンたちは鹿児島市内の猫カフェ「ねこ天使」さんにて触れ合うことができる。機会があればぜひ訪れていただきたい。

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