カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

Climb to the top with you―IZ*ONE(アイズワン)祝祭前夜祭

 

今週のお題「大切な人へ」

余談

大切な人と言えば、無論妻であり、さっそく前回の「元気の秘訣」と駄々かぶりになってしまうのであった。

その筆者の元気の秘訣であるところの妻は元気がない。どうしてかというと楽しみにしていた同人イベントへの参戦を中止する決断をしたからである。

LCCの厳しさ、こういう時は料金の返金がきかず、常日頃節制を旨とする妻にとってはそこを気にしていることもあるだろう。

が、それだけは勿論ないはずだ。妻は昨年、台風によっても同人イベント参戦を諦めることを余儀なくされた。今回はいわばそのリベンジマッチということで大変意気込んでおり、お会いする文字通りの同人諸賢に恥ずかしくないようにとフィットボクシングやリングフィットアドベンチャーでのシェイプアップにも余念がないようであった。

そう、同人イベントは「対面」である。

筆者もこのように文章を書いており、PVに一喜一憂することもある。変な話、PVは「誤クリック」によっても、機械的な巡回によってもカウントされ、「実際どれくらいの人が見てくれ、どのように感じているのか」というのは、文字通り五里霧中、深い井戸に硬貨を投げ込んだ反響音のように不確かなものだ。

ありがたいことに今のところこのブログでは好意的な反応が時折銅鑼のようにジャーンジャーンと鳴り響くことがあり、それによって筆者は何事にも耐えがたい喜びを味わっていることは常々述べている通りだが、しかし対面でじかに感想を伝えてもらうことは訳が違うことは筆者も理解しているつもりだ。

これも繰り返し述べてきたことだが、筆者は田舎に暮らしている。同居しているのだから妻も同様である。臨めば、東京にも、大阪にも、広島にも、福岡にも、今よりも「都会度」の高いところに住むことができたであろう妻は筆者の籍に入ることを選んでくれ、この地で暮らしてくれている。

それは筆者とは違う「後天的な田舎暮らし」であり、実際引っ越してきた当初は当たり前に使ってきた化粧品やブランドがないことに戸惑うこともあったようだ。しかしそのことに不平不満を言うでもなく、健気に暮らしてくれている妻に筆者ができる数少ないことは、例えば確定申告のための帳簿の整理であったり、取材他のためのドライバーであったり、また遠征に快く送り出すことくらいであった。

が、コロナウィルスは収束の気配が見えず、どころか拡大の一途を増しており、その感染経路すら把握できていない状態である。一応それは大前提のことであるので述べておくが、同人イベントに罪は一切ない。だからこそ妻は元気がないのだと思うのだが、ともあれこのタイミングで飛行機に乗り、空港を経由し、混雑する公共交通機関を使い、延べ何万人の人が訪れるイベントに参加するというのはやはり「リスク」であると筆者も感じるし、妻自身は謙虚であるからおくびにも出さないが、もし「妻に会いたい」というただそれだけのために同様に上京し、結果その人が感染してしまう――ということが「ほぼほぼありえないけれども、ないとはいいきれない」状態であると考えた時、また妻が感染し、苦しむこと、地域のスプレッダーとなってしまうことを想像するとこれもまた恐ろしいものがある。

だからこそ妻は、自ら、辞退を決断した。今書きながら、筆者は思う。お前は、お前はまたそうなのか。ここでもそうなのか、と。職場で常日頃思っていることだ。「自分が嫌われ者になる」ことで改善する状況というのが必ずあると。しかし筆者はなかなか踏み出せないでいる。今回もそうであった。夫である自分がするべきは、自分から妻に今回の同人イベントを辞退するよう説得することではなかったかと。例え筆者に不満を持っても、「筆者に言われたのだから」と罪悪感を持つことなく大切な人にリスクを回避させることこそが自分の役割ではなかったかと。

よりにもよって天気は荒れており、低気圧で明日もひどく冷え込むという。少しでも妻の心を温めるために何ができるだろうか。とりあえずは「オーバークック2」を二人でプレイした。げっ歯類キャラ二名という衛生観念に真っ向から逆らったシェフ・セレクトにコロナウイルスへの怒りがにじみ出ているように思う。明日は遊戯王TFSPで「つまのかんがえたさいきょうのデッキ」が出来たらしいので対戦をするつもりである。

一連の騒動が早く収束することを願う。皆様の無事を祈る。来月は二人で関東のライブに行く予定だ。あの時は心配のし過ぎだったね、と笑えるように、どうか杞憂に終わってほしい。

本題

余談が、ながくなった。

本当は明日まで、記事は書かないつもりだった。

が、どうしてもこの祝祭の前夜に「大切な人たち」についても、筆者は書いておきたかったのである。

IZ*ONE(以下文中アイズワン)諸賢がいよいよ明日、カムバックする。

止まっていた時がとうとう動き出す。

既に読者諸賢においては何度再生したかわからないティザーを今一度張っておこう。


IZ*ONE (아이즈원) - 'FIESTA' MV Teaser

相変わらずの、いやますますの美しさに終始口がぽかんとしたままになってしまう。

100日。我々は100日待ったのである。彼女たちは、100日苦しんだのである。

100日という重さを我々はそんじょそこらの人々よりよっぽど知っているはずだ。誰あろうプロデューサー本人によって大いに泥を塗られてしまったけれど、彼女たちは間違いなく惑い、努力し、苦しみ、そして輝いていたあのPRODUCE48の日々こそが100日であったのだから。

どうして筆者はこの記事を書いているのか。メガコーポ・Googleに自分の個人情報を引き渡すようになって久しいが、そんなGoogleが「1年前の思い出を振り返りましょう」というような通知で送ってきたのが前掲した写真であった。

そう、ちょうど1年前はこの記事を上梓した日であった。

 

kimotokanata.hatenablog.com

 実はこのエチュードハウスがあるアミュプラザ鹿児島にはSHIBUYA109があるのである。何を言っているかわからねーと思うが実際そうなので一回流していただきたい。そのおかげで直筆サイン入りポスターやポップアップショップが展開されており、このブログにとってはもはや常套句、タイミングを逃してしまってそのままになっていたのであるが、撮影したりグッズ購入を行ったりしていたのである。エチュードハウスの行列に並んでいる途中もアイズワンに対する現役女子小中高大生の言及は多く、本当に「若い世代」に人気なのだなあと実感したことも思い出す。この後、バンパイア発売時にも行ったりした。

そういったことが通知によって思い出され、また復活したプライベートメールの着弾が続くという幸福な悩みも合わさって思わず打鍵へと至ったというわけだ。

諸賢、プライベートメールは取得しているだろうか。復元を忘れたりしていないだろうか?

中断以前、筆者は一推しであるチャン・ウォニョンさんを、妻も同様に宮脇咲良さんを購読していた。が、今回ご祝儀という意味もあって、軽い気持ちで全員分を受信してみることにした。

2月14日。仕事終わり(18時半)、アイズワンプライベートメールアプリを立ち上げると未読フォルダ「12」、メールの到着を示すメンバーそれぞれのアイコンが全員解禁時間である18時に合わせてずらっと並んでいるのを見た時の筆者の感動、戦慄、快哉はなかなか文章という形に落とし込むのは難しい。いうなればそれは祝祭開始の合図であった。

駄目ですねこれは。来月以降誰かを辞めることなんてできませんね。これだけのコンテンツで月4千円しないのなら今後しばらく本・ゲームを購入せず積んでいるものを崩していけば何とかなりそうですね。福利厚生費ですよこれは……。

暫くはカムバックの裏話やオフショットも期待できそうであるので、ぜひ今からでも購読をお勧めする次第である。

やはり言ってしまえば「課金アイテム」であるので内容をつぶさに伝えることはできないが、筆者のような群像劇スキー、ザッピングによる物語の構成が立体的に浮かび上がるさまに喜びを覚える人間としては、今日の宮脇咲良さんとチェ・イェナさんのメールなどまさに……という感じであったし、矢吹奈子さんのゆるい連帯を感じることができかつこまめなメールは素晴らしいし、本田仁美さんのかゆいところに手が届くいい意味で「AKB出身アイドル」っぽいところは最高で、チョ・ユリさんの素朴なのにミステリアスというか興味を引く文面の魅力は他に耐えがたい。カン・ヘウォンさんの世界を俯瞰するような美しさとユーモアは相変わらずだし、キム・チェウォンさんの彼女らしい女子力とウィズワン愛溢れる悩みを垣間見れるのは贅沢だ。キム・ミンジュさんの清さをそのまま掬い取ったようなメールもコタツのような優しい暖かさがある。イ・チェヨンさんのミッションを生で見た時の感動と、センイル関係の健気さ。チェヨンさんとミンジュさんはどこかでお祝いする機会を改めて設けてほしいものだ。アン・ユジンくんのメールの勢いは今すぐどこへでも駆け出したいエネルギーがそのまま感じ取れたし、少女時代のカバーも素晴らしかったチャン・ウォニョンさんのメールは他と比較すると文章がやはり若いという新しい発見があった。

しかし今回、筆者が一番胸を打たれたのはクォン・ウンビさんのメールだった。小さな体に大きな責任を宿した彼女はきっとこの100日間誰よりもつらかったろうにそんなそぶりは一切伺わせず、オンニを通り越してオンマですらあるような大きな愛でもってアイズワンを、ウィズワンを包み込んでくれ、また必ずメールに日本語を併記してくれてていた。この言葉が丁寧でありながら、言葉のチョイスが絶妙で少女のようなかわいらしさであり、ウンビさんの声で難なく再生されてしまうのがまたおかしい。今回前髪を作ったことでより少女めいて見えることがそれに拍車をかける。

彼女の誕生日配信でも思ったけれど、本当にウンビさんがアイズワンのリーダーでよかった。


日本語字幕【 Rise feat.IZ*ONE 】 Jonas Blue

祝祭が始まる。大いに笑いたい、喜びたい。

本当に楽しみである。あとは上がるしかないという信頼がある。

我らは今日のために生まれたのだ。笑うために生まれたのだから。