ちゃんとカンカン帽をかぶる夢野先生、律儀ですね。
余談
実はメットライフドームで開催されるライブに当選していて、億年ぶりの有給を(一応言っておくが筆者が働いている職場は有給消化率はとても高く、筆者がエリクサーをため込むタイプなので使っていないだけ)取得して参戦するつもりでいる。
が、未だ予断を許さぬ状況、この南の果ての地ですらイベントがどんどん中止されている中、果たして開催されるのか、開催されるとして参戦したものかどうか、今になって迷いが出ている。
前回がライブビューイングでも大変素晴らしかったので現地参加、しかもこの間は聞けなかったバトルグラウンドということでワクワクが果てしなかっただけにこの状況は大変つらい。また、地方の哀しさ、参戦のために諸々が犠牲になってもいる。
どちらにせよ早めのアナウンスを期待したいと思う。先週は鹿児島ラーメン王決定戦が直前の中止でめちゃくちゃ悲しかっただけに。
↓前回ライブ感想記事
本題
「Fling Posse -Before The 2nd D.R.B-」ドラマトラックのネタバレがあります。
今回のバトルシーズン、運営は確実にシブヤに勝たせに来ていると思うのだが、そういったうがった見方、あるいは聞き方をしていた筆者であっても今回のドラマパート、いわゆるドラパは素晴らしく、ありていに言えば「エモい」ものであった。
とりあえず先に、以前書いた考察なのかなんなのかの記事を貼っておく。
ヒプノシスマイクのストーリーは伏線というよりは布石が多くて、割とわかりやすく筋はこうですよ、というのを公式が導いてくれているタイプだと考えている。
ただ、時々そこ急にそう展開する? みたいな後載せサクサクがあったりする。今回で言うところの「兄」がそうであろう。
「夢野幻太郎」と飴村乱数。年齢が同じ二人は「夢野幻太郎」の作品の数々が示唆するように双子なのではないか、という考察がしばしばなされていた。
他方、筆者が前回記事でもそう書いたように病床の「友人」自体が本当の夢野幻太郎ではないか、という考察もまた華やいでいたように思う。
そこに今回、ドラマパートで病床にある人が「夢野幻太郎」が「兄」と呼ぶ人物であり、また中王区によって寝たきりに成り果てたようである、という言及がなされる。
加えて「自分は夢野幻太郎ではない」と告げた後いつもの「嘘ですけど」はない。
つまり夢野幻太郎は将太の寿司で言うところの(なんでこの人いつも将太の寿司でたとえるの?)切島傀なのではないか……? という推論が成り立つのである。
「夢野幻太郎」は本当の夢野幻太郎の双子の兄弟であり、中王区の何某かによって倒れた本物になり替わった。編集者たちから気付かれていないのも双子だから入れ替わりが自然だったからである。そして「夢野幻太郎」は本物の姿でもって行動することによって中王区を挑発しているのではないか――と。
そして先ほどの『飴村乱数と「夢野幻太郎」双子説』は、飴村乱数は本物をベースとしたクローンであり、その代償として本物が病床にある――とすればすべてのつじつまが合うのである。「夢野幻太郎」の楽曲タイトルが「萼」=「台」であることも、本物がクローンの「土台」であることを示唆しているように思えるではないか。
思えば最初のディビジョンCDで飴村乱数への詮索を「夢野幻太郎」が行うのを飴村乱数が警告したのは、それが「兄」のことにも繋がってしまうからだったのかもしれない。(「夢野幻太郎」は兄が何かしらの実験の犠牲者だと知ってはいても詳細は知らないのだろう)
それにしても秘密の共有を率先してやる辺り、「夢野幻太郎」は二人のことを本当に仲間だと思っているのだな、と感じられ、それだけに最初のすれ違いや、今後の展開を思うと悲しい。
しかし感嘆させられたのが白井悠介さんの凄さで、いつもの二面性に加えた生への渇望、「安定した飴村」の演じ分け、そして刹那の友が流星の絆を得ていくまでの心境の変化など、声でここまでのことができるのかとしみじみ思わされた。楽曲の「ピンク色の愛」も視聴部分の不穏に満ちた展開からの最後の流れがとても良く、ドラマパートを聞いた後だとまたひとしおである。
清々しいまでに一本筋の通ったダメ人間である有栖川帝統はやはり東方天乙統女の息子なのかな……といったところだがそれだけではストレート過ぎるので「or」と対になる「&」をMCネームに取り入れている「Heaven & Hell」こと天国獄が何か関係があったらおもしろいな、と思う。しかしあのサイコロの下り……こういう「リフレイン」に弱いタイプのオタクなのである。筆者は。
ピンク色の愛は失ったかもしれないが、真のポッセを得ることのできた飴村乱数がどのように物語に影響するかを楽しみにしていきたい。