カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

ベンチがアホやから熱狂ができへん/戦地は過酷だが戦況は不退転――ヒプマイ結果発表SP殴り書き感想

余談

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半年近くにわたって追いかけてきた2ndDRBもいよいよ決勝進出の発表に至った。

本当はシブヤVSヨコハマの記事も書きたいのだが、アイズワン活動終了やFGOのグレイルライブやらコロナ拡大による本業の多忙やらでまだ書けていない。なんとか来週までには書いておきたいものだと思う。

その前に、やはりこういったものはドラパ感想以上に水モノなので今日のうちに感想を書きなぐっておきたい。

5時半ごろ、7時に向けてドキドキしていたら実は6時半から直前特集があり、心の準備ができないまま発表に突入するのだった。

本題

グラフ化して考える

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色は各バトルでの最多得票ディビのカラーに合わせてみた


筆者は中王区ではないので焦らさずにまず全体の得票数をグラフ化してドーンと出してみる。

一見して明らかなのはlive→CD→VRと展開が進むにつれて票数も加速していること。お前はジャンプのバトル漫画かと言いたくなるようなインフレっぷりである。

また、中間発表直後にヨーイドンでスタートしたVR以外のlive、CDにおいては解禁日が後のバトルほど得票総数が多いということもわかる。

liveのそれぞれのバトルの得票総数が50,000前後であることを考えると、大体この辺りがヒプマイというジャンルの割とコアな「総人口」なのかな、ということも見えてくる。少なくともliveバトルの時点においては、ディビジョン同士1VS1かつほぼ1人1票という状況であった時は30,000票を獲得すれば過半数を超えバトルを制すことが出来た、と言えよう。すなわち初戦のliveバトルにおいては「いかに相手ディビ以外の他ディビ票を獲得できるか」が肝であったと分析できる。

では、各バトル結果を見ていこう。

オオサカVSイケブクロ

総得票数 134,544VS158,191でイケブクロの勝利。票差23,647。

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結果から見ると、初戦のLIVEバトルでの票差がほぼそのまま勝敗を分けた形になった。とはいえだからこそVRバトルで爆発したという流れであろうから単純にそれが敗因と言い切ることもできないのが難しいところである。

オオサカは今回もっともこのバトルのルール、システムに振り回されたディビジョンだった。

 

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 2019年9月。ついに全員揃った1ダースが素晴らしいパフォーマンスを繰り広げ、会場が一体感に包まれる中、中王区の「刺激が足りない」という理由で投入された新ディビジョン、それがオオサカであった。

筆者はリアルタイムで映画館で目撃したが、やはり周囲は驚きと戸惑いを隠せない、という印象を持った。筆者個人は、「アイドルマスター2」の発表の時の気持ちが少し思い出されもした。

そうしてオオサカはホームである大阪城ホールにおいて「異分子」としての視線を受け、壇上から去っていった。

その後、ドームライブはコロナ禍により中止。今回のLIVEも凱旋となるはずがやはり無観客LIVE。

オオサカは、自分たちのパフォーマンスに対するヘッズの生のリアクションというものをついぞ知らずにここまで来た。


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恐らく本来は、LIVEバトルは新規ディビジョンにとっての「ハンデ」だったはずである。地元開催のオオサカにおいては観客とのコール&レスポンスを意識した「笑オオサカ!」を引っ提げてきたことによる一体感の高まりによってかなりの票数が期待できたはずだ。

が、実際は無観客配信ということによってオオサカの「地の利」は失われてしまった。

更に前述した「他ディビの票をいかに獲得するか」という部分がここで効いてくる。

対するBuster Bros!!!はそのパフォーマンススキルの高さはもとより前回バトルでの初戦敗退がヒプマイファン全体にとっていわばトラウマめいた側面を持っていた。

もちろん彼らの舞台が素晴らしかったことは前提として、特に古参のヒプマイファンがどちらを選ぶか、となった時に贖罪の気持ちを込めてイケブクロに、となったことは否めない。オオサカVSイケブクロのパフォーマンス自体が拮抗していたら余計に。

そしてそれは約4,000円のLIVEを買うコアめのファンにとってはより如実に反映されたのだろう。

CDバトルにおいても初戦であることの割を食ってしまった形だ。筆者は48Gのオタを経由してきたが、なぜか大阪のグループはその熱気と売り上げが必ずしも比例しない。そしてDRB、CDを積むということに関しての経験の差、情報戦での跋扈の差がまざまざと出てしまった。これがせめてオオサカVSイケブクロが初戦でなければ新規オオサカ推しも戦いの中でその要領を掴みまた違った結果になっていたかもしれない。

そう思うのはVR投票の結果からである。オオサカの94,634票は他ディビと比べても圧倒的だ。中間発表の映像は箱推しである筆者からしてもかなり辛いものだった。オオサカ推しは余計にそうだったであろう。

そしてそれは、LIVEでのイケブクロに対してそうだったように、多少の票流れを生んだ可能性もある。ことこの段階において浮動票がまだあったとすればの話ではあるが……。

個人的には生粋のオオサカ推しの意地が爆発したと信じたい。もし次回もバトルがあるとすれば、一躍最も恐ろしいディビジョンに変貌したように思える。

そしてイケブクロ、本当におめでとう。1ディビジョンのリーダーであるだけでなく企画全体の顔であることを要求され続けた木村昴さんの負担が少しでも和らげば幸いである。

アニメで推しが二度殺されたブクロヘッズ諸賢の心境やいかばかりだったかと思う。臥薪嘗胆の日々が結実した瞬間であった。LIVEバトル全体一位はもっとも実数に近い支持率と考えるとやっぱりみんなイケブクロが好きなんだなと思う。決勝の間に更に成長してきそうな凄味がある。

ゴヤVSシンジュク

総得票数 144,411VS158,861でシンジュクの勝利。票差14,450。

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ゴヤもまた時節に泣かされたグループである。筆者はどちらかと言えばシンジュク推しの人間であるが、LIVEでの「開眼」の迫力はすさまじく、またバトルでの「道を開けなナゴヤのおでましだ」のまさしく降臨、御開帳といった雰囲気は完全に場を掌握しており、現場であればナゴヤに投票してしまっていた可能性が高い。初披露のコミカライズ特典楽曲も出来が良く、LIVE投票の結果は確かにこれくらいかもしれない、という納得もあった。

シンジュクも逆風のスタートでもあった。ディフェンディングチャンピオンという立場、他ディビが「二冠阻止」の為にナゴヤに投じた票も少なからずあったことであろう。それでもシンジュク推しはお家芸のCD積みを黙々と行い、中間発表では惜敗。これが火をつけたのか、VRバトルで逆転を果たした。

オオサカとは対照的に、ナゴヤは中間発表がマイナスに働いてしまったように思う。追い詰められた餓狼は仏をも喰らうのである。

しかし、リアルタイムで視聴していた筆者は正直気が気ではなかった。今回の表題にも通じることであり、後述する。

シブヤVSハマ

総得票数 181,668VS167,264でシブヤの勝利。票差14,404。

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オオサカVSイケブクロが「試合」でありナゴヤVSシンジュクが「宗教戦争」であるとするならシブヤVSヨコハマはまさしく「抗争」であった。LIVEバトルのスタッフが回数をこなしたことに起因するのか前二戦に比べての演出力の高まり、奪われたものを取り返すというストーリー上の盛り上がり、他ディビジョンのある程度の動きを察してから行動できたこと、そして何より互いが互いを「非常に強力なチーム」だと感じていたからこその今回唯一の「前回」を知るチーム同士の対決は激しく凄惨なものになった。

あるいは中間発表が最も無意味だったバトルだったかもしれない。両チームともただ前を見てがむしゃらにひたむきに何があろうとも積んでいただろうから。

追いかける者の強さは恐ろしいものがある。それは本バトルのオオサカ、シンジュクを見てもよくわかる。

しかし本バトルにおいて、最も長い間追いかけていた者、ケツからまくろうとしていた者が誰だったかを我々は思い知ることになる。フリングポッセ。前回バトル敗退後最も長い間露出がなかったチーム。刹那どころか永遠に近い辛酸を舐め続けた者たちのリベンジが炸裂した。

対戦相手にLIVE、CD、VRすべてで勝利を収めているのはシブヤだけである。またかっ飛ばす時を、跳ね上がる時を求めていた。その時がついに訪れたのである。今まで抑えつけられていただけにその反発力はすさまじいものであった。全ディビジョン中総得票数一位。

対するヨコハマは得票総数全ディビジョン中二位。そう、残りの勝者であるイケブクロやシンジュクにも得票総数だけで見れば多いのである。相手との票差も三つのバトルの中で最も小さい。

「得票総数では勝ち上がった他ディビジョンよりも多いのに敗退してしまう」というのはまさに前回、ヨコハマに対してシブヤが味わった気持ちであり、因果を感じざるを得ない。

後発のバトルの方が得票数が多いのは前回よりの傾向であるので仕方がないとはいえ、ハマのヘッズたちはさぞかし無念であろうと思う。

運営(ベンチ)の雑さ、アホさで演者とヘッズを消耗させる愚

例えば12人初の勢ぞろい! 12人サイコー! のタイミングで新ディビや舞台を発表したりふせったーを落としたり全然サーバーを増強してる気配が無かったりと個人的にはその手腕に疑問を感じることの多い運営だが、それでも「彼ら」の生みの親であるからとなるべく批判は避けてきた。

が、今回看過できない事態があった。ナゴヤVSシンジュクの票数発表。それぞれの票数が積みあがっていく。明らかにナゴヤの方がそのペースが速い。票数が多い。

速水さんがさすがのポーカーフェイスでしかし徐々に気持ちを整理しつつあるように見える中、葉山さんは徐々にその口元を緩め、ニコ…という音が聞こえそうな無邪気な笑みが浮かび、両手でガッツポーズを――

その瞬間、ナゴヤの票数はガクッと下がり、票数は逆転。

葉山さんの表情もすっと逆転し、速水さんも初めて動揺した顔を見せ、気遣うように葉山さんの方を見やる。

中王区はそのまま総得票数を発表し、シンジュクの決勝戦進出が決定した。

筆者も妻も、リアルタイムで見ながら声が出た。シンジュクが負けたかと思いきや、勝った。もちろん嬉しくない訳はない。しかし、戸惑いの方がずっとずっと大きかった。

番組が終わった後も、葉山さんの表情がずっと引っかかっていた。

はじめ、運営の演出かと邪推した。が、よく見てみるとシブヤVSヨコハマでも一度票数が高止まりした後下がる、という風になっており、そしてその最大値は94,634であった。

賢明なる読者諸賢はお分かりの通り、これはオオサカのVR投票数と同値である。要するに、このカウントアップをオオサカVSイケブクロに合わせて作成したことで帳尻合わせでガクッと下がったように見える、ということであるらしい。

アホか。

悪意がないならより最悪である。ジョジョで言うところの自分が邪悪であることに気付いていないもっともドス黒い悪である、とさえ言える。神は細部に宿る。もっとも関係者が神経を張るべき場所において、このような失態があったことをとても残念に思う。

そして結果ダメージを受けた演者諸賢やヘッズ諸賢よどうか健やかであれと願わずにはいられないが、昨夜以降それぞれがそれぞれのケアに徹しているのを見るとますます筆者は悲しくなったりもする。

というか、やっと木村さんが司会の重荷から解放されたかと思ったら最後の最後でやっぱり押し付けられててその辺りもどうにかしてくれと思った。

また、今回の結果は個人的にはドラパの出来と直結していたように思えた。演者と関係ない脚本でヘイトを買わせて趨勢が変化したとするならやはり運営の采配に疑問視をせざるを得ない。

とりあえずカウントアップの件についてだけでも釈明をしてほしい。

パリピのイベサーじゃなくて20億近い金を今回のバトルだけでも巻き上げている企業だという自覚をもって運営にあたっていただきたい。

推しは推せるときに推せる範囲で推せが鉄則

最後に蛇足ながら、今回のヘッズ諸賢の諸々で感じるところがあったのでおっさんオタクとして少し書いておく。

ヒプマイのバトルシーズンは今時ちょっとわかりやす過ぎるくらいのストレートな集金イベントである。札束で殴り合う、金=破壊力、と言わんばかりのイベントである。

敗北すれば必然供給が激減し、それは応援する者達の危機感を煽る。

けれど、決してあなたはその身を犠牲にしないでください、と筆者は言っておきたい。

色々長々書き連ねていたが、少しでも届きやすくするよう、端的にまとめる。

推すためにはお金が要りますが、生きていくためにもお金が要ります。

生きていなくては推すことはできません。

どうか推しを愛おしむようにあなた自身の命を愛おしんでください。

あなたを粗末にすることは推しを粗末にすることだと思ってください。

あなたと推しに沢山の幸いがありますように。

ヒプノシスマイク –Division Rap Battle- 6th LIVE ≪2ndD.R.B≫ 1st Battle・2nd Battle・3rd Battle Blu-ray