カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

煎じ詰めれば千字になるか・大鰻編

なんともはや、こんな(23:46)時間である。久々に帰宅が21時となった。ということはまだ家に帰宅して3時間経っていないと考えると恐ろしい。

かわいそうなのは娘で、筆者が帰ってこないと風呂に入れないのである。(沐浴から一貫して娘を洗うという大役を仰せつかっている)親譲りで風呂好きの娘は水を得た魚のように、というかデカいウナギのようにぬらぬらと、しゃぼんまみれではしゃぎまわる。

そこからが難儀である。風呂が大好きということは、ふろからでたあとのテンションの落ち方が並ではない。しかも、季節は冬。加湿器をしてもどんどんと娘の肌は乾燥していき、痒いのか、肌を掻きむしる。保湿のスピードが問われるわけだが、またも保湿クリームで全身ぬらぬらの娘は陸上であっても機動性を失うことなく、どころか摩擦を己の武器にしてオムツ・下着・パジャマ――あらゆる「拘束」から見事に逃れ続けるのだった。

少しでもそれらが肌に触れると、自由の侵害だと言わんばかりに泣き叫ぶ。涙で塗ったばかりの保湿剤が流れる。それでもどうにかすべてを着せ終えると、筆者は疲労困憊、娘は「準備運動は終わったわ」と言わんばかりの表情を見せる。風呂に入った後にいい汗をかくな。

(14分/508字)

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