カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

そんなふうには取り上げられずにぼくらは死ぬとして

娘が無事11カ月を迎えることができた。

これでとうとう、8月から始まった娘の1周目の月々を巡る旅は全ての月を経験したということになる。とはいえまだひと月分、「初めての〇月〇日」が存在するわけだから、もう30回以上そのサイクルを繰り返してきた人間にとっては不思議だなあ、という気持ちになる。

その日は木曜日で、通常毎週木曜日は自主的にノー残業デーにしているのだが、イレギュラーが重なりいつも以上に帰宅が遅くなってしまった。娘はますます元気であったが、翌日に有給を取得していたので(そのために木曜日の業務が逼迫していた、ということもある)、深夜まで存分に遊んだ。ありがたいことではあるのだが、明日も休みだし多少夜更かししてもブログ記事を書きたい、という野望は粉砕された。

翌日は有給日だが燃えるごみの日でもあるのでいつも通り6時に起き、ごみをまとめ、捨てる。リモートでいくつか業務を処理しておく。娘が起きたのでモーニングルーティン(オムツ替え、保湿、ミルク、食事)をこなしつつ、平日休みの楽しみ「ラヴィット!」を鑑賞する。妻が起きてくるとブランチとして海鮮丼を食べに行った。

「うおきき」さんの韓国風海鮮丼は替えの効かない味である。魚は日替わりだが、この日は「チャイロマルハタ」が特に美味しかった。

娘にはブリカマの塩気が少なさそうな部分をほぐして与えた。ニコニコ食べるので魚好きの妻の血筋を感じた。(筆者も大満足のおいしさのブリカマであったことは言うまでもない)

続けて妻の用事に向かい、娘と車で待機している間に速報が入り、ひそかに楽しみにしていた昼間の情報番組は企画が差し変わった。

それが原因で、という訳でもないのだが、業務での確認事項が発生し、職場へ向かった。帰り道、「スリランカかごしま姶良店」という最後のひと単語を見るまでどこにあるかわからないスリリングなお店でテイクアウトをお願いした。そういえば、スリランカ破産の詳細をまだ確認していない。

店主のアショカさんが手際よく作ってくれたおかげで娘のスイミング教室に間に合った。6カ月から参加できるベビークラスは何回かに分かれており、娘の回は娘だけである。マンツーマンの指導はありがたいが、その手厚さに採算は取れているのだろうか…と心配になってしまう。末永く続いてほしい。

レッスン時間は1時間で、その間だけでも妻がゆっくりできたりしないかという下心もあったのだが、いわゆる「親子スイミング教室」みたいなもので妻もばっちりプールに入り、ばっちり運動する。当人は全身運動ができて満足しているので結果オーライではある。

が、そうなると娘(と妻)の雄姿を誰もカメラに収められない。今回の有給の目的の1つはその様子を筆者が観覧席から撮影したい、ということであった。

コロナウィルス対策で窓が開け放たれた観覧席は立っているだけでじっとりと汗がにじんでくる。

妻子はなかなか更衣室から出てこない。いつもお風呂→その後の着替え•保湿は筆者が担当させてもらっているが、娘のなにも身に纏いたくない欲は凄まじいからさぞや激闘が繰り広げられているのだろうな、と思った。

いくらかのレッスンをこなす中で、プールに浮かんだボールを拾ってはコーチに「どうぞ」する様は成長を感じさせたが、「どうぞ」しても自分にはなにも返ってこないことに気づいたのか最終的に渡すのを渋り出したときは笑ってしまった。猜疑心の成長が速い。

他方、大きなビート板に乗って浮かぶ…というレッスンでは妻から離れた時点で大泣きしてしまっていた。最近甘えん坊の傾向が強まっているように思う。情緒が育っているのだろう。

観覧席側を見てプールの外周を進む…というレッスンでは筆者を父と認識していたのかどうか、こちらをじっと見つめることもあった。

再び更衣室での激闘の後は小児科へ。気をつけていても関節部分の乾燥は続き、毎月初めに受診して保湿の薬を限度分処方してもらっている。体重も順調であった。

再び足を伸ばし、「森三」の「まるごともも」を購入する。取り置きしてもらわないとなかなか手に入らない人気商品だ。人気すぎて実はももは少し前からまるまる一個ではなく半分なのだが美味しさは変わらないので気にしてはいけない。届く人が倍に増えたのだから喜ぶべきである。

娘にも少し桃部分を与えてみると「知ってしまった…この味を…」という神妙な顔つきの後執拗におねだりするようになり、まさしく禁断の果実という趣であった。

再び、速報が流れた。

少し早めの晩御飯にすることにした。先程のテイクアウトだ。

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何度もリピートしているオリジナルピラフが飽きさせないスリランカカレーはもとより、今回初めて頼んだスリランカの屋台料理コットゥロティもボリュームがありとてもうまい。ルーは小麦粉不使用なのでもたれないのもいい。スパイスが体に活力を与えてくれるようであった。

その後は同好の士とTwitterのスペースにおいて交流を深め、充実した気持ちで眠りについた。

明けて土曜日はデッカーが予定通り放送されることに安堵しながらも歯のメンテナンスに向かい、100円ショップでバズっていた商品をゲットしてホクホクしていた。毎年恒例ハンモックを組み立て、娘は妻と共に初ハンモックを堪能していたようである。

16時ごろ娘がお昼寝に移行したのを見届けると、少し横になろうと久々に寝室に向かう。(何度か書いていることであるが普段は居間に娘と共に寝起きしている)ほんの少しのつもりであったが久々のベッドの恐ろしさ、なんと起きたら8時前であった。

妻は既に娘に食事を与え、大人用の食事としてビーフストロガノフの十穀米添えを拵えてくれていた。

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出汁がよく出ていて、宮崎牛の旨味も抜群で2度お代わりをした。

「ジョブチューン」のクイズも途中参加になってしまったがそこからの8問は全問正解だった。相変わらずよくわからないところで運を使っているように思えてならない。

ルーティンのフィットボクシング、筋トレ、娘のお風呂、保湿、寝かしつけを経て昼寝のせいか眠気が訪れず、無料に乗じて再読しているワンピースもアーロンパークからジャヤにまで辿り着いてしまった。今は4時…というかほとんど5時で、朝活をする人などそろそろ起き始める時間だろう。

関係ないが最近、ほぼ必ず5時半に目が覚める。これまたほぼ必ず娘は3時ごろにぐずるのでちょうど大体1時くらいになる筆者としては2時間そこそこで起きることになり、娘の生まれたての時期を思い出して懐かしくもやはりしんどさが拭えない。

ふやけた脳に任せるまま薄暗い光の中で打鍵すると結局意味のない雑文が出来上がってしまった。そろそろ目を閉じたら眠れそうなのでこの辺にしておくことにする。

世の中にどんなことが起ころうとこの3日間は娘が生まれて11ヶ月目から11ヶ月と2日目までの日々であるということは変わらない、それはなにものにも上書きされ得ないということは忘れないでいたい。

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