カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

即興劇は土曜日に―エチュードハウス鹿児島店開店レポート

余談

先週、妻の実家に帰省した。丁度一年ぶりである。広島コミケにお邪魔したり、STU48の「せとうちめぐり」広島編を鑑賞したりなど、充実した二泊三日の旅はまた項を分けるとして、その際立ち寄った駅に、気になる広告を見つけた。

エチュードハウス。聞き覚えがあった。記憶をたどると、妻が以前友人に会いに福岡に行った際、寄るつもりであったが、ついに行きそびれて後悔していたお店であることを思い出した。

福岡よりはずっと近いということで、妻に知らせると、瞬時に行きたい、ということであった。折しも市内には第五回ラーメン王決定戦参戦と言う意味でも行くつもりであったので、土曜日に行くことにした。目的のギャップがすごいな。

本題

決戦は土曜日

実ははじめ妻は、エチュードハウスは開店二日目の明日日曜日に行くつもりだった。かつ、開店記念の限定グッズも手に入れるつもりであったようだ。

甘い、甘すぎる。チョコラテの様に甘い。貴様は薩摩おごじょを舐めたッツツと言われてしまっても仕方がない。

色々を勘案した結果、家を八時に出発することにした。現地には九時に着く予定である。ちなみに開店は、十時、整理券配布が九時半であるとのことだった。「あんまり早く行って待ちぼうけして友達に噂されたら恥ずかしいし……」と藤﨑詩織めいたことをのたまう妻を説き伏せ、早めに就寝することとした。

七時半、未だ夢の中を揺蕩う妻を起こし、おおよそ目標時刻の八時に我々は家を後にした。これじゃあ健康になっちまうぜ。

九時。店舗そばにてなにやら動物的直感を得た筆者は、先に妻を降ろしてから駐車場へと向かった。果たして店舗(は駅ビルの中であるので正確には外)に到着した筆者が目撃したのは、既に二百人は下らないであろう待機列に並ぶ人々の姿であった。少しでも早く向かおうと小走りになった結果、通知の振動に気づかなかったが、妻はなんとかぎりぎりオープニングパックを獲得できそうな位置につけたらしい。こんなに一部に人が集中しているのを見るのは北海道物産展以来である。普段どこに潜んでいるのだ。釣り野伏せか。

即ち、整理券配布予定の三十分前にして既にオープニングパックは獲得不可になったのである。妻の姿は視認できなかったが、この人数では開店してからも入場制限、購入個数や店内滞在時間の制限が発生するやも知れぬと思い、そのまま筆者も並ぶことにした。傍から見れば完全に店舗の意識する購買層の領域外の人間がエントリーしてきたわけでさぞ驚かれたかと思う。が、筆者はともかく、可愛いものが好きな男性や意中の思い人に購入を考えている男性もいるだろうから、スタッフさんの丁寧な対応には救われる思いであった。自分も何かしら買おうかなと言う気持ちにもなった。

並んでいるのはやはりというか九割が女性で、開店に駆けつけるアンテナの高さゆえか皆キラキラとしており、わが妻もその反射光でもっておこぼれキラキラ出来ていることを願った。

アピールポイントのひとつが求めやすい価格帯であることから、女子中学生、女子高校生諸賢も列には多く見られた。途中、部活に行くであろう通りすがりクラスメート男子からからかわれる一幕を目撃するなどし、知らぬ間に花とゆめ世界に迷い込んでしまったのではないかと狼狽した。せめて…せめてパタリロ世界にしてくれ…と若さゆえの初々しさがもはや自分にとって毒でしかないことに老いを痛感させられた。

十時開店、美女と野獣、ならぬメイクと言う武装で固めた美女であり、かつ美を追求するという本能を貪欲に渇望する野獣を内に飼う美女で野獣である待機列の人々はしかし、あくまでも粛々と入場していった。鈍獣たる筆者もすごすごと後に続いた。よいにおいにつられ、LUSHに入店してしまいそうになる。

エスカレータを上ると、華やかかつぎちぎちの店舗にとうとう出会うことが出来た。まさに戦が勃発している。翼よ、あれがエチュードハウスの灯だ。

店舗をぐるっと回って再び待機。結局、筆者が店舗に入ることが出来たのは十時半ごろであった。入場制限はあるものの、個数制限やいつまでに退店してください、というのはないらしく、妻と店内で合流することが出来た。

それは同時に筆者がこのまま店内にとどまってもただ邪魔にしかならないということを意味していたので、商品を一つ選び、妻に託し、退出した。店内はいかにもなコスメ商品のほかお菓子やドリンクのような形の「これが本当に化粧品なのか!?」と驚くようなものも多く、使用する予定もないのに買ってしまいそうで危険だというのもあった。

会計列もまた店舗をぐるりと取り囲む大蛇の様に列をなし、妻がすべて終えて店舗から出て来たのは十一時半ごろであった。その顔は疲労と、その何倍もの充実感、達成感でメークされていた。

その間幾度となく、エチュードハウスが鹿児島にできたことの喜びと、混雑への驚きが店舗周辺の他の買い物客諸賢から聞かれた。暫くの間は余裕をもって買い物に来た方がよいであろう。我々は妻が適度に購入してくれたおかげで手に入れた駐車場割引券を活用した上で、家路につくのであった。

妻の独断と偏見・エチュードハウス商品レビュー(の、ようなもの)

アラサーのおっさんがエチュードハウスに行っただけの記事を上げるのも何なので、妻に今回手に入れた商品の感想などを聞いてみることにした。参考になれば幸いである。まだエチュードハウスを詣でてから時間が浅いせいか、獣(ジュウ)の片鱗が見え隠れしている感想を筆者のような門外漢が再構成した形であるので、あくまでも参考でお願いしたい。

補足:妻の情報

20代半ば、広島出身、右投げ右打ち。エチュードハウスはティントをよく使用していた。(筆者がよく見ていたのは、スイカバーの形のやつ)三度の飯より発色が好き。

戦利品

合計7,878円。妻がせんだみつお氏のファンであることは疑いがない(ちがいます)。

この中にはオープニングパック(3,000円)が含まれている。

オープニングパック(Lucky Bag

 

 繰り返しになるが3,000円。左下の縞模様は見覚えがある。10,000円相当の商品が入っているらしい。

以下、妻のレビュー。

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妻「発色がすごすぎる! もうすでに元は取れたも同じ。オラッ色をのっけとくんだなお肌に……プリズムの分だけ熱烈なヤツをよォ~って感じ!」(筆者注:この前日にジョジョの奇妙な冒険黄金の風を視聴している)

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妻「WRYYYYYYYYY 気になってたやつ!付け心地が軽くかつメイク直ししなくてよいという救世主のような存在! 「期待」しているッ!」

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妻「のっぺりとした顔立ちなので『もっと知りたいな…ハイライトのこと…』と思っていたのでうれしい! 発色にこだわっているけどチークは『生まれろ…新しい血色よ……!』って思ってみるとおてもやんになってしまうことが多々あるのでこれに関しては弱めだといいな(まだ使っていない)」

妻「スーパースリムプルーフジェルペンシルライナー チョコブラウンとプレイ101 ペンシル #6。どっちも公式通販で見つけられなかったから廃盤かも? ペンスタイルなので塗りたいところに思ったように塗れるのはいいね。折れやすいと聞くので大事に使いたい」

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妻「カラー名が面白い(何度見てもコーラル)。なんどめだナウシカみたい。他のカラーの名前も個性があって、フェリシモの色鉛筆を思い出す。発色が良くかつ透明感があって持ってない色だったのでうれしい」

 

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妻「これはやばい、発色の化身。涙袋に塗ったら今までなかった膨らみが瞬時に形成された! 人は誰しも涙袋をヴァチヴァチにしたいときがあると思うけど、そんな時に最適」

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妻「汎用性の高い色。自分はピンク系の色を使うとすぐ念入りに殴られたような感じになってしまうスタンド(ビート・イット)なんだけど、これは腫れぼったくなりにくいところがいい」

妻「スンジョン(純情?)シリーズのサンプル。今度旅行に行くときに使ってみたい」

他購入品

こちらは妻が自分でセレクトしたもの。(と、筆者が代わりに購入してもらったもの)記憶の良い読者諸賢にはお分かりの通り、総額で4,878円である。

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妻「広告で見た時からずっとほしかったやつ! 見た目だけでリピ決定です! 小物はやっぱり持ってて楽しくなる見た目って大事だと思う。唇の水分量で色が変わるらしいのでどぶ川みたいな色になったらどうしようと戦々恐々としている」

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妻「とうらぶの長谷部君カラーだったので即購入余裕でした(曇りなき瞳)プレイネイルの方はハケが塗りやすい形で不器用な私にはとっても助かる!」

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妻「鼻筋がしゅっと通った女性に憧れを持つ私はのほほんとしていたからか、幸運にも店員さんが話しかけてもらう。店員さんが伝授する私に合うカラーの条件とは……ということで購入したはいいものの、「ビームフラッシュ」ってちょっと強すぎませんか? ビームでフラッシュ? 惰弱な顔では爆発してしまうのでは?」

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妻「鼻はばくだんいわだし唇は角質が死んでいると思われる私に現れたレジ横の天使たち! ノーズシートのお茶の香りは好みが分かれるかもだけど私は好き。取れ具合はこれくらい取れたらコストパフォーマンスかなりいい。スクラブはぷるぷるになったけどちょっと長い時間つけてしまったからかぴりぴりもするので肌の弱い人は要注意かも。マンゴーのにおいのするコスメってあんまりないので意外で面白かった。意外にマンゴー……ゆなな…あとじゃりじゃり感が強い。パックは160円だけど薬液はひたひたで成分がのっていく感じがある。ただストロベリーのにおいはしない。もっちり肌になった。

 

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妻「夫が買いました。夫に似ている(笑)」

夫(筆者)「最近仕事でピンチヒッターで洗い物に入ることがあるので手荒れが出て来たのと、お茶の香りでハンドクリームなら男性が持っていても違和感がないかなと思って購入しました。以前はビーバー、最近はアザラシに似ていると妻から言われます。早く二足歩行するものに例えられるようになりたいです」

 

人生は即興劇の連続、そのスパイスに本日購入したあれこれを活用していきたいと思う。