カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

5/5 こどもの日に夫婦でデ~トをする

家族

連休中一回くらい娘と離れて妻を「母」から「妻」にウェイトを移してもらった方がいいだろう、ということを考え、また実家方向から孫への「飢え」の波動も感じ取ったため、両親に娘を預けて妻とデ~トに勤しむことにした。

まずは17ZUMAカレー。限定30皿のGW限定カレーを妻が前日に取り置きを依頼してくれていた。スパイスの構成は複雑で筆者のような人間がうまく説明することは難しいが、辛ウマという言葉に押し込めるにはこのおいしさの奔流はすさまじすぎる。華麗な盛り付けだが混ぜることによってその味は更にすさまじい相乗効果を生み出していた。ああ、無くなってしまう……と惜しみながら、ルーを後生大事に掬って食べた。

デ~トというものは何も四六時中ベッタリしているものではなく、食後筆者は散髪に、妻は中心街にしか置いていないようなコスメの行脚に出かけた。三月末の県外への外出時に(これもなかなかまとめる機会がない)妻と娘はばっちり美容院でますます可愛くなって都会ガールたちとも全く遜色ない状態で臨んだわけであるが、おりしも年度末、三人分の予約はとれず、筆者は県外にて「なんてもっさりした田舎者なんだ」という評判を不本意ながら獲得することになってしまった。そのまま年度初めの濁流に巻き込まれ、ようやくこのタイミングで予約が取れたことが、デ~トの発端の一つであった。(休日の娘を妻一人で見るのは大変な負担が伴うため)親子三人で美容室で髪を切ってもらう時は娘を見ていたり、妻と美容師さんの会話をぼんやり聞いたりしているので、久しぶりに美容師さんと自分個人と対話をしたのが新鮮だった。単独で髪を切るのってたぶん8年ぶりくらいではなかろうか。気持ちと頭と財布を軽くして待ち合わせ場所に向かう。

合流先はレブナイズカフェである。B3昇格を賭けた福井ブロ―ウィンズとの戦い、今シーズンから参戦した超新星福井ブロ―ウィンズはシーズン1位の勢いのまま、昨日の第一戦もまさに吹き荒れて、レブナイズは悔しい負けを喫していた。アウェイではあるがこのような応援イベントを開催してくれたのでにわかブースター(バスケではサポーターのことをこう言う)である我々もありがたく参加した。娘もファンなのでその分も背負って応援したつもりである。

試合は1Q立ち上がりに苦戦するが1点差まで詰め、2Q早々の猛追に大興奮したものの福井もギアを上げ、20点差をつけられてしまう。しかし選手もブースターもあきらめず、後半粘りを見せるが残念ながら敗北となってしまった。

B2での戦いも苦しいものとなるだろうが、来シーズンも応援して少しでも選手の後押しが出来たらと思う。機会があれば遠征してみたい。準優勝おめでとうございます。

広島に暮らしていた頃、プロスポーツチームの試合があるとき、街がそのカラーに染まるのがとても羨ましかったので、こういう風景を鹿児島で見るとなんともうれしい。

娘を引き取り帰宅すると、車内でぐっすりだった娘はチャージ完了と言った感じで大変元気だったが、好きなだけ暴れなさい、父が相手をしてあげよう、というゆとりが持てるのが連休の有難いところである。

鑑賞

かねてから見たいと思っていた「BLUEGIANT」のさわりだけ見た。なにやら最近傑作の呼び声高い作品に「ブルー」はよく入っているような気がし、便乗してカナタガタリblueにでもタイトル替えようかな、という気分にもなる。

恐らくテン年代の仙台から青年が旅立っていく。ハイキュー!!もそうだし、なんだか最近あのあたりに縁がある。旅立つ彼はJR高速バスに乗り、取り出すスマホはかつて筆者が愛用していたメディアスで、それだけでもう胸がいっぱいになってしまう。辿り着く先は新宿バスタだ。2016年開業のそれは筆者の就活には間に合わず、JR高速バスはともかく、就活後半、資金がますます厳しくなって利用した格安高速バスは非常にグレーな場所に駐車していて慌てて乗り込んだりした、あの頃のことを思い出した。

可能性を胸に秘め、野心に燃えていたあの頃の自分を重ねてしみじみしていると娘が起きてきて「たまごの実験」動画を見るために中断したが、早く続きが見たい。

ネクスト・イン・ファッション」の続きも妻と見た。白鳥は美しい姿を見せるために水面下で激しく足を動かしている……というのはデマ…という話もあるがとにかく比喩として、デザイナーたちもそれは例外ではない。スポットライトを浴びるまでに様々な挫折があり、喪失があり、それでも、あるいはそれだからこそ、ハイ・ファッションという戦場へ飛び込んでいく。スマートな男性デザイナーの幼少時の写真はかわいらしい女の子だったり、女性デザイナーが紹介する「愛するパートナー」がまた女性であったり、母子家庭の出身、自身がシングルマザー……そういった「多様性」がセンセーショナルに扱われるのではなく、今のあなたは素晴らしいねと受け止める姿勢はシーズン1からとても好きなところだ。いよいよ残すは準決勝、決勝のみとなった。最後まで見届けたい。