カナタガタリ

すごくダメな人がダメなすごい人になることを目指す軌跡

アラサー男ツイステにはまる―ツイステッド・ワンダーランド4章「熱砂の策謀家」妄想・感想・考察

※ツイステッド・ワンダーランド全般(原作作品含む)のネタバレがあります

余談

気が付けば前回更新から十日近くが過ぎており、おうち時間の盛り上がりの中でありがたいことに過去記事を読んでくださる方が増えたのか、安定してアクセスが高い傾向にある。

本当は毎日更新したいくらい書きたいことがたくさんあるのだが、未だコロナ対策に追われ(どんなものであっても「やったか!?」となったときが一番危ないというのが世の常であるから居間こそ最も神経を注がねばなるまい)帰宅即メシ、フロ、ネルというあまりよろしくない日々を送っている。妻とあつ森がなければ即死だった。

そしてもう一つ。

実は前回の記事更新の後、筆者は「ディズニーデラックス」に加入した。

dd.deluxe.disney.co.jp

その直後にディズニープラスが日本上陸ということでこの間の悪さ、まさしく筆者といったところだがともあれそこから先ほどのメシフロネルの間に夫婦でディズニー作品をずいぶんと見た。

何故か。

またまたどちらかというと女性向けのジャンルにはまってしまったのである。

時間は有限、気を付けていたのにまたしても沼が。こうなると最近の沼はホーミング性能が付いたと思わざるを得ない。

刀剣乱舞、ヒプマイ、そして今度はツイステッドワンダーランド――「ツイステ」に筆者ははまってしまったのだった。

というか妻が我田引水ならぬ我沼引筆者したと言って相違ない。

刀剣乱舞においては筆者が先に浅瀬でばちゃばちゃやっていたところを後から来た妻がより深いところで楽しんでいるから追いかけてみたらまんまと沈み。

ヒプノシスマイクでは東京に信じて送り出した妻がドはまりして帰ってきたので正気に戻そうと追いかけたら見事ミイラ取りがミイラになり。

そして今回は、筆者が漫然と日々を送っていたところに妻が「オラッ 沼だぞっ」と浴びせかけてきたような形である。

「ツイステはいいぞ…いい…」

そう妻が少し前から呟き始めていたのは筆者も感じていた。ただその時筆者は「ツイステ」は例えば「刀ステ」や「ヒプステ」のように「作品名+ステ(舞台)」の略称だと思っており、おうち時間ということもあって「ツイッターで舞台を楽しむとかなんかそういうことなのだろうか? ともあれ楽しそうなのでよいことである」と太平楽に構えていた。

その少し前、まだ三密を全く気にもしていなかった外出、アニメイトにて店頭POPを見て夫婦して「ディズニーのヴィランをイケメンに……? 『戦が始まる』じゃん……好きな人たちは大変だな……」などと思ったりもしていた。

我々夫婦と言えばごく平均的にはディズニーを摂取してはいたものの、入れ込んでいる、という形ではなく、その派生に対してもそこまで食指が動かなかったのである。

げに恐ろしきはサブリミナル布教で、妻はそのSNSにおいてフォロワー諸賢が一人また一人とその沼に沈んでいくのを観測していた。今までそういった「属性」がなかった人がそのキャラクターにはまっている……妻もまたオタクの荒波を二十年近くにわたって泳ぎ続けてきた女……本能的にわかってしまったのだろう。

「そういった場合は反動ですごくそのキャラクターにハマってしまう」

「そしてそれほどキャラクターに気持ちを動かさせるコンテンツというのは『本物』だ」

と。

そしていつの間にか、「推しの条件の一つは視力がいいこと」だったはずの妻はアズール君を庇護する存在となっていたのであった。とはいえ今のところの最推しはフロイドであるらしい。妻は言う。

「古の人は言った……。『信彦を信じろ。信彦の信は信じるの信』だと。それは真である。例えばあの覇きゅ(筆者の脳が自らの保護のために記憶をシャットダウンしたのでこれ以上のことはわからない)であってもジョジョ5部であっても刀剣乱舞であってもそうだった」

古の人は多分平成生まれっぽかったが、しかしその言葉は信じるに値すると考えた筆者はSTAYHOMEの流れに沿ってツイステッド・ワンダーランドへ足を踏み入れることとなったのだった。家にいろや。

その前に妻のプレイしている様子を横目で見ているので、「なんかハリーポタ夫(著作権の関係で筆者が提示できるぎりぎりの表現)みたいな世界観だなあ」と思ってはいたが、いざ自分で始めて見ると寮を選んだり箒を扱うスポーツがあったりして筆者の中の杉下右京さんが「おやおや」と興味を示し始めたが、深く気にしてはいけないのだろう。「式典服」のシックな感じに早くも筆者は「ほう……いただきましょう」といった姿勢になってもいた。

選んだのは、ジャミル君であった。モチーフがわかりやすく、野心がありそうなところがいい。声もいい意味で冷めていてよい。その後のガチャのSSRはエース君であった。その後、戯れにピックアップを引くとアズール君のSSRを引き当て、妻の怨念を背中に受けながら、ちょうどオクタヴィネル寮の強化キャンペーンであったので(スカラビア寮でもやってほしい)ひたすら授業を受けさせ続け、アズール君をグルーヴィー化にまでこぎつけた。

人並みにソシャゲはやってきたが、ツイステはとにかくよく動き、喋る。しかも所作がそれぞれ違って細かい。まだストーリーを参照せぬうちから、なんとなく各人のキャラクターが想像できてしまう。

プロローグの肉厚ぶりにもたれてしまった筆者は、並行して慶長の熊本でおっかなびっくり暗いところを歩いたりしながら、漫然と授業を受け続けていた。オート機能、とても楽。しかし妻の「3章を読んだほうがいい、早く」という助言に従い、意を決して本編を読み進めることにした。妻は先が気になりすぎて石を砕きまくったということだが、事前にしつこいくらい授業を受けていたおかげもあってランク上げを途中で要求されることもなく読み進めることができた。

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著作権の関係で我々が用意できる限界のツイステでの岡本信彦氏(十年位前の宮島水族館にて筆者撮影)

なるほど妻が文字通りタコツボめいてハマるのも納得できるというものであった。そして筆者もまた、その世界に魅了され、そうなってくるとしっかり表玄関から入りなおそうということでずいぶんと迂回してしまったが最初に戻り、ディズニーデラックスに加入しようということになったわけである。時刻は深夜3時であった。

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ディズニーデラックスのユニーク魔法「始まりの黒鼠(ミッキーマウスマーチ)」によってホーム画面がかわゆく変貌し、戸惑うセックス・ピストルズ

ツイステ全般にかかる考察・妄想

そうしてモチーフになっているであろう作品をあるいは改めて見直し、あるいは初めて見た。さすがにディズニー、上質な作品の数々は筆者と妻を家にいながらにして幸福な時間を過ごさせてくれるのだった。

今回モチーフ作品を見直してみて、その展開と章のメイン、すなわち寮のストーリーの実装の順番に符号を見出したので記しておく。

簡単にいってしまえば、モチーフのヴィランが悪逆(理不尽)であるほどストーリーの実装が早い、というものである。

ハーツラビュル寮のモチーフ「ハートの女王」は何かと首を刎ねたがる(実際刎ねているのだろう)暴君。

サバナクロー寮のモチーフ「スカー」は実の兄を殺し、甥を追い立てた。

オクタヴィネル寮の「アースラ」は詐欺めいた契約で姪と弟を掌握し、過失とはいえ部下を殺めた。

スカラビア寮の「ジャファー」は王女の想い人を殺そうとし、謀反を企てた。

ポムフィオーレ寮の「ウィックド・クィーン」は白雪姫を永遠の眠りにつけようとし、小人たちを岩で潰そうとした。

イグニハイド寮の「ハデス」はパワハラめいた環境の改革を目指した。

ディアソムニア寮の「マレフィセント」はお祝いの席に呼んでもらえなかった。(さすがに「マレフィセント」での改変はやりすぎだと思います。好きだけど。)

どうだろうか。下に行くほど「いやヴィランがかえって気の毒だな」という風に思えないだろうか。特に後半3名は、主人公がいなければそもそもヴィランになっていなかった可能性さえあるのである。

ツイステのキャッチフレーズは「本当のハッピーエンドを見せてやる」である。なるほど「不思議の国のアリス」でだれにも制御不能だったハートの女王=リドル君は寛容さを持つようになった。「ライオンキング」で狡猾なるカインであったスカー=レオナ様は家族や仲間との共存共栄を得た。「リトルマーメイド」で無慈悲な契約にこだわったアースラ=アズール君は契約よりも大切な関係を再確認した。

いわば「直しどころ」が、どこをフォローするべきかがはっきりしていれば、ハッピーエンドに導くのはたやすい。しかし後ろの寮になるにつれ、事が起こった状態で挽回することはいわゆる「主人公ポジ」からでは困難なように思えてしまう。その難易度も含めて寮のストーリーが配置されているのでは、と筆者は考えてしまうのである。



本題

余談が、ながくなった。

いや、今回本当にだらだら書きすぎて、本来前編配信前に更新しておくつもりだったのが気付けばこんなタイミングなのである。あんな展開もこんな展開も予想していたのに、自分の遅筆が憎いばかりである。

気を取り直して後編の予想をしていきたい。

と、ここまでを先週書いていて、今までアップデートと言えば刀剣乱舞くらいだった筆者は火曜日アップデートだと勝手に思っていたので本日、ばっちり後編が更新されてもう完全に出遅れも出遅れ、お前はいつもそうだ、誰もお前を愛さないといった感じであるが、せっかくなので感想なり妄想なり考察なりを事前の筆者の予想の検証も行いつつ、垂れ流していこうと思う。

筆者の事前の予想(妄想)

今までのパターンで行くと章ボス=イコール章タイトルに当てはまる人物であった。そしてそれはまた、寮長でもあった。つまり、「熱砂の策謀家」はあからさまにジャミルっぽいが実はカリムで、ジャミルが自分を陥れようとするところまでを計算に入れ、ジャミルの野心を打ち砕こうとしていたのである!

とはいえカリムはジャミルが憎い訳ではなく、むしろ対等な友人関係を結びたいと願っていた。ホリデーの居残り合宿を思いついたのはカリム自身で、それは実家に帰ると否応なしに自分とジャミル、それぞれの両親の主従関係を嫌でも見せられてしまうからだったのだ……。 

しかし思いのほか自分を憎んでいたジャミルの本性を目の当たりにしたことや、魚類の余計な茶々によって思惑は中途半端に頓挫。焦ったカリムは自分でも無意識のうちに、「オアシス・メイカー」の真の能力を発動してしまう。そう、「オアシス・メイカー」の真の能力は「元素を操る」能力。空気中の水分から雨を生み出すのはその力の一端に過ぎなかったのだ。カリムが触れたものが次々に黄金に変わる。それはまるで「ミダスの手」のように……。寮も、寮生も、スカラビアの時空のすべてが黄金に染まろうとする中、カリムはオーバーブロットする。その姿は古の「盗賊王」の姿……カリムの家は元は盗掘から財を成した一族であったのである。

辛くも監督生たちによって暴走を鎮められたカリム。その目に映るのはジャミル。そして暴走が鎮まったことで元に戻った、黄金に変えてしまった寮生たち。まぶしすぎる太陽が自ら生み出していた暗い昏い陰を知った彼らは新生スカラビアとして一致団結を誓うのだった……。

目を開けた彼らが驚いたのはカリムが無事だったからだけではない。その目の色はオアシスのような水色に変わっていたのである。実はカリムの赤目はジャミルが長年かけていた催眠によるもの。その呪縛からもカリムはようやく解き放たれたのである。SSRカリムのグルーヴィーが目を閉じている絵なのはこの伏線だったというのだから驚きである。

大団円……と思いきや、火の精霊をすっかり忘れていた練習生。息も絶え絶えな火の精霊に大いに慌てるが、今回の恩を返したいとやってきたカリムの「オアシスメイカー」により、空気中の酸素を多く取り込んだ火の精霊は普段以上に強力になり、帰ってきた学園長によってスカラビア寮長・カリムはまさに熱砂の国の誇るべき魔法士であると賞賛を受けるのだった……。

熱砂の策謀家・完。

実際に「熱砂の策謀家」を通し読みしての感想(と検証)

まあ全ッ然違ったので下手な予想を上げて恥をかかなくて良かったなとは思う。(結局こうして記事にしているから意味はないのだが)

さて熱砂の策謀家、全41話というボリュームを全く感じさせず、分割配信のたびに怒涛の勢いで読み進め、後編も配信されるや否や読み進め、ボスは最終的にフレンドの方のレオナ様をお借りすることで何とか突破したのだった。ダブル風属性…すちだ……いつも草属性と間違えてごめん…初代ポケモン世代だから……。

通し読みしての率直な感想は、今回も間違いなく面白かったのであるが、過去3章と比べると、特に後半に行くにつれて怒涛の展開に押し流されつつもしかし、ところどころ雑というか駆け足のところが見受けられたように思え、残念だった。スカラビア寮が特に「推し」であるからそのように思ったのかもしれない。「アラジン」もとても好きなディズニー作品だ。(イアーゴモチーフの寮生が実装されてほしい。前の寮長だったりして)

前述したが、「ツイステッド・ワンダーランド」のキャッチコピーは「本当のハッピーエンドを見せてやる」であり、過去3章はそういった気概を感じられるものであった。そこを踏まえると、本章はちょっと物足りなさを感じてしまった。

今までの流れから考えると、「アラジン」で傲慢で独善的な奸臣であるジャファー=ジャミル君はその主に尊敬すべき点を見出し、ともに国を盛り立てる展開となると思っていたのだが、そうはならなかった。もちろん、君臣の関係を超え、本当の肚の底をぶちまけられるようになったジャミル君が以前より前進したのは間違いない、とは思うのだが……。

そう、ジャミル君は、と今筆者は言った。この展開で一番救われていないは誰あろう、カリム君ではないかと筆者は思うのである。

あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。

 

平成31年東京大学学部入学式 祝辞より引用

平成31年度東京大学学部入学式 祝辞 | 東京大学

4章を最後まで読み通してこの言葉が脳裏をよぎった。この祝辞を述べられた上野千鶴子先生自身について言及することは脱線となるので避けるが、しかしこれほど端的にカリム君とジャミル君の立場をまざまざと見せつけるものもないのではなかろうか。

結局のところ本編で、カリム君は「幸福な環境に生まれ育ったものはその環境を自覚することが難しい」という点では消化不良のまま終わっているように思う。なんなら、実際にジャミル寮長がちやほやされ、それを見せつけられて初めは喜んでいたが最終的に嫉妬からオーバーブロットする……からのこれも今回のストーリーではあまり語られていない「勝ち組」であるからこその苦悩がぶちまけられる……という過程を経て、2人は平行線で決して交わることはないが、しかしいつも隣にあるということをお互い理解する……というエンディングを筆者としては期待していたのである。

そこまでいかなくとも、例えばカリムの家の振舞い、自らとの境遇の違いをますます感じさせる一件となったと思われる学園長の「寄付金」の話が、実は本来入学資格のないジャミルを従者としてではなく息子・カリムの一人の友人として学園にねじ込むためのものだったのだ――的な秘密があったらまだ救われたのではないかと思うのだが。ていうか今の段階だと学園長がただのクズだけど大丈夫なんだろうか。

そうそう、「章ボスは毎回寮長だから今回もボスはカリム! 『熱砂の策謀家』というタイトルがミスリード」と予想していて見事に外れたのだが、しかし原作に沿って現寮長を追い出し、新寮長の座に居座ることで「章ボスは毎回寮長」のパターンを変化球で守ってくる脚本には唸らされた。初めの対決が後編の割と初めの方だったので、本章はジャミル&カリムのボス連戦なのかと思ったが特にそんなことはなかったのである。ジャミル君のオーバーブロット時の姿はジャファーの大蛇&魔神に変貌した時がモチーフなのだろうが、その手には原作で敗北の原因となった「従」の証である腕輪がはまっているのが切ない。思えばカリム&ジャミルはスルタン(国王)とジャファーだけでなく、アラジンとジーニーという対比もあることに気付かされる。(もっと言えば、カリムのモチーフには「ダイヤの原石ではない男」カジームや「盗賊王」カシムも含まれているのではないかと筆者は思うのだが)

オアシス・メイカーが普通にそのままの能力だった……がまさに適材適所という活用方法でよかったと思う。しかし「ジャミルはすごい魔法士」というのが強調されているが、あれだけのことを出来るユニーク魔法、カリム君も相当な使い手だとやはり思うのだが。

ジャミル君のユニーク魔法は反則と言ってもいい能力だが、しかしジェイド君の制約の多さに比べてずいぶんフランクに使えるのだな、とも思う。劇中で語られていないだけでしばらくお腹が緩くなったりする副作用でもあるのかもしれない。パターンとして、次章ではスカラビア勢が監督生をサポートする(カリム君の毒に強い設定が毒リンゴを前に活きるはずである)展開となると考えると、何らかの危機に陥った一行、グリムがジャミル君にユニーク魔法を使えと促すが、そこで何らかの条件があるのでこの場では使えない、とその制約の理由が明かされるのかもしれない。鬼が滅んでも連載が再開しない漫画、ハンターハンターを愛読した人間としてはやはりこれだけの能力にはそれなりの制約があってほしいものだと思う。ユニーク魔法ってハンターハンターの念能力っぽいよね。「枯れない恵み(オアシス・メイカー)」「俺の両手は機関銃(ダブルマシンガン)」「蛇のいざない(スネーク・ウィスパー)」……思いのほか違和感がなかった。

ジャミルの失態について、指定暴力団オクタヴィネルは「全国放送」と言っていたが、その後の寮生やエース、デュース両君のリアクションからしてそれはブラフだったのではないかと思う。または全員がハチャメチャに性格が悪いかである。大体あのインテリヤクザが拡散してはいおしまいですであんな面白いおもちゃ…いや顧客を手放すはずがないのではなかろうか。記録自体は何らかの手段でばっちりしていると思います。巻貝とか使って。ほとんどワンピースである。(空島編)

そしてカリム君の目は真っ赤なままであった。よくよく考えるとハッピービーンズデーは時系列的にこれより後で、その時のカリム君の目はバリバリに赤かったのだから当たり前と言えば当たり前である。今思うと今回を経たからか、ジャミル君のカリム君の扱いが若干ラフだった気がしないでもないハッピービーンズデーである。

火の精霊のやっつけぶりは脚本の人もしかして忘れてた? というくらい雑で逆に心配になってしまったが、スカラビアから戻ってからの火の精霊は実際には確認されていないので、本当は大変なことになっているか、または学園長が監督生を学園へ留めるための口実だったりするのかもしれない、と不穏な伏線の可能性を懲りずに主張しておく。

以上、八千字を超えてなおいくらでも語ってしまいそうなのでいったんこの辺にしておく。ここまでオタク特有の早口にさせてくれる作品は久しぶりであるので今後も楽しみに更新を待ちたい。